カナダ政府、マッケイ駐日大使をインド太平洋担当特使に兼務で任命

(カナダ、日本、韓国)

米州課

2023年04月20日

カナダ政府は4月19日、イアン・マッケイ駐日カナダ大使をインド太平洋担当特使に任命したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。メラニー・ジョリー外相が任命した。

発表によると、インド太平洋担当特使はカナダ政府への助言を行うとともに、インド太平洋にある在外公館ネットワークと協力し、政府全体のアプローチとの調整を図り、2022年11月に立ち上げた「インド太平洋地域戦略」(2022年11月29日記事参照)の戦略的実施に取り組むとしている。また、マッケイ駐日大使は、引き続きカナダ大使としての職務を務めることも併せて発表している。

ジョリー外相は「インド太平洋地域の世界的な影響力が高まる中、カナダと同地域の関係の重要性は言い尽くすことができない」とし、その関係性を深化させることがカナダの利益にもつながると強調した上で、マッケイ大使が「カナダとこの地域の関わりを新たな高みへと導き、この地域が提供する無数の機会をつかむ上で、主導的な役割を果たすことになる」と期待を示した。

日加外相会談でも緊密な連携を確認

ジョリー外相は、4月16~18日に開催されたG7外相会合のために訪日し、4月18日には林芳正外相と会談外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行った。会談では、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現などにおいて両国間で引き続き緊密に連携していくことを確認した。また、ウクライナ情勢や中国を巡る諸課題をはじめとする東アジア情勢についても意見交換を行い、引き続き連携していくことで一致した。

なお、ジョリー外相は訪日前の13~15日には韓国を訪問した。訪問後のカナダ政府の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、両国は2国間関係を強化するとともに、2022年9月に発表された「カナダ・韓国包括的・戦略的パートナーシップ」の進捗を歓迎した。カナダと韓国による情報保護協定(General Security of Information Agreement, GSOIA)の交渉開始も発表されており、カナダ政府はインド太平洋地域との関係深化に向けた積極的な外交をみせている。

(滝本慎一郎)

(カナダ、日本、韓国)

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