福島県とジェトロ、米カリフォルニア州の日本酒輸入・小売事業者5社を福島県に招聘

(米国、日本、福島)

サンフランシスコ発

2023年03月10日

福島県とジェトロは228日から32日、米国カリフォルニア州の5社(スズキ・マーケティング、N.A.セールス、タカサン、ウマミ・マート、サケ・トレンド)の購買担当者(バイヤー)を福島県に招聘(しょうへい)した。各社は28日に福島県の日本酒事業者16社が参加した対面形式の商談会に参加し、30件の商談が行われた。

招聘した5社のバイヤーのうち、スズキ・マーケティングは日本のアルコール飲料の輸入・卸売りや、カリフォルニア産ワインの輸出などを行っている。N.A.セールスは日本のアルコール飲料、食品、キッチン用品などの輸入・卸売りを行っている。この2社はこれから米国への輸出を目指す日本酒の事業者と商談した

また、タカサンは日本酒や日本産ワイン、サケ・トレンドは日本酒をオンラインで販売している。ウマミ・マートはカリフォルニア州オークランドで日本のアルコールやデザイン商品などを販売している。これらの3社は既に米国への輸出実績があり、さらに販路の拡大を目指す日本酒事業者と商談を行った。

写真 商談会の様子(ジェトロ撮影)

商談会の様子(ジェトロ撮影)

その後、バイヤーは3月1日に国権酒造と会津酒造、2日には大和川酒造と、福島県内の酒造メーカーを訪問した。各メーカーはバイヤーに酒蔵を案内しながら、日本酒の製造工程などを説明した。参加したバイヤーは「実際に日本酒の製造プロセスを見ることができてよかった」「今回のツアーを通じて、説明を聞きながら現場を見ることできた。この経験はこれから商品の販売に役立つと思う」などのコメントが聞かれた。

写真 酒蔵でのツアー(ジェトロ撮影)

酒蔵でのツアー(ジェトロ撮影)

今回の招聘プログラムを通じて、バイヤーから取り扱いに関心のある銘柄なども聞かれた。福島県とジェトロは、福島県とサンフランシスコ市の双方からフォローアップを行い、販路開拓・拡大に取り組む方針だ。ジェトロでは、米国西海岸の市場で福島県産の日本酒の販路を開拓するため、2020年にプロジェクトを開始。2022年9月には、サンフランシスコ市で福島県の酒造メーカー5社が参加した対面形式の商談会を開催した(2022年9月22日記事参照)。

(石橋裕貴)

(米国、日本、福島)

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