2024年米大統領選の共和党予備選の世論調査、トランプ氏がリード広げる

(米国)

米州課

2023年03月16日

米国の2024年大統領選挙の共和党予備選挙を想定した世論調査で、ドナルド・トランプ前大統領がロン・デサンティス・フロリダ州知事とのリードを広げたことがわかった。

コネティカット州のキニピアク大学は3月15日、2024年大統領選挙の共和党予備選などに関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによると、候補者を15人(注2)と想定した場合は、トランプ氏への支持が46%で首位、デサンティス氏(32%)を14ポイント上回った。ニッキー・ヘイリー元国連大使(5%)、マイク・ペンス前副大統領(3%)などが続いた。2月の同大学の調査時のトランプ、デサンティス両氏の6ポイント差から広がった(2023年2月17日記事参照)。キニピアク大学の世論調査アナリストのティム・マロイ氏は「デサンティス氏は共和党の候補者として話題にはなっているが、トランプ氏支持は侵食されておらず、実際にリードを広げている」と述べた。

デサンティス氏は大統領選への立候補をまだ正式に表明していないが、共和党の大統領候補者選びが最初に行われるアイオワ州で3月10日に演説を行い、非公式の選挙活動を始めたとみられている(2023年3月13日記事参照)。

大統領選での直接対決を想定した問いでは、ジョー・バイデン大統領とトランプ氏の場合、バイデン氏への支持が49%と、トランプ氏(45%)をわずかにリードした。バイデン氏とデサンティス氏では、バイデン氏(47%)とデサンティス氏(46%)が拮抗(きっこう)する状況だ。

また、フォックス・ニュースのルパート・マードック会長は、同ニュースの司会者が「2020年の大統領選が盗まれた」という虚偽の情報を流したことを宣誓証言で認めたが、これに対して(注3)フォックスは「責任を負うべき」と65%が回答した。「責任を負うべきではない」と回答したのは26%だった。

この世論調査によるバイデン大統領の支持率は38%と厳しい数字だった。選挙情報サイトのリアルクリアポリティクスによると、バイデン大統領の平均支持率は3月8日の44.0%から14日には44.4%にわずかに上昇したが、3月15日は再び44.0%になった。

(注1)実施時期は3月9~13日、対象者は全米の成人1,795人。

(注2)トランプ氏、デサンティス氏、ヘイリー氏、ペンス氏、マイク・ポンペオ前国務長官、グレン・ヤンキン・バージニア州知事、ティム・スコット上院議員(サウスカロライナ州)、テッド・クルーズ上院議員(テキサス州)、クリス・スヌヌ・ニューハンプシャー州知事、クリスティ・ノーム・サウスダコタ州知事、エイサ・ハッチンソン前アーカンソー州知事、クリス・クリスティ前ニュージャージー州知事、リズ・チェイニー前連邦下院議員(ウィスコンシン州)、ペリー・ジョンソン氏(元ミシガン州知事選挙候補者)、ビベック・ラマスワミ氏(起業家)の15人。

(注3)マードック氏の宣誓証言は、ドミニオン・ボーティング・システムがフォックス・ニュースに対して起こした名誉毀損(きそん)訴訟の一環で行われた。ドミニオンの投票機に関する虚偽の情報をフォックスが流したとされている。

(松岡智恵子)

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