ブラジル伝統の海鮮シチュー「ムケッカ・バイアーナ」、国際的認知度向上へ

(ブラジル)

サンパウロ発

2023年03月28日

ブラジル観光省は314日、世界中の伝統料理などを紹介・順位付けするテイストアトラスが、「世界の海鮮料理ベスト50選」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます18位に北東部バイーア州の伝統料理である海鮮シチュー、ムケッカ・バイアーナを選出したと発表した。

ムケッカ・バイアーナには、白身魚、エビ、ココナツミルク、パーム油(デンデ油)、赤や黄色のパプリカなどのさまざまな野菜、ライム果汁、トマト、ネギ、タマネギ、ニンニク、ショウガが使われ、完成した後に刻んだコリアンダーが付け合わされると紹介されている(313日付テイストアトラス)。ブラジル観光省は、ムケッカ・バイアーナは300年以上の歴史を持ち、ポルトガル人がココナツを、アフリカ人がパーム油をそれぞれブラジルに持ち込んだことに由来する料理だとしている。

バイーア州政府観光局は同結果を踏まえ、321日付公式サイトにおいて、ブラジル・バー・レストラン協会(ABRASEL)バイーア州支部との協力のもと、「第1回ムケッカ・バイアーナ・フェスティバル」を開催する計画を発表した。場所や日程は未定としつつも、インターネット投票からブラジル全土のレストランなどで提供されている人気のムケッカ・バイアーナ10品を選出し、最優秀を決めるイベントを想定しているという。バイーア州政府観光局のマウリシオ・バセラー氏は「バイーア料理が国際的に認められたことがこうしたイベントの動機になった。同州に多く存在するデンデヤシにひらめきを受けた素晴らしいイベントとなり、バイーアの音楽や文化も紹介することで同州の観光業に波及効果をもたらすだろう」と説明している。

写真 サンパウロ市内で提供されているムケッカ(ジェトロ撮影)

サンパウロ市内で提供されているムケッカ(ジェトロ撮影)

(古木勇生)

(ブラジル)

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