2022年の総人口は8,528万人、失業率は10.4%

(トルコ)

イスタンブール発

2023年03月28日

トルコ統計機構(TUIK)の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます323日)によると、2022年の労働力人口は前年比1618,000人増の3,4334,000人(前年比4.9%増)となった。失業率も前年の12.0%から10.4%に1.6ポイント改善した。15歳以上の生産年齢人口は前年比975,000人増の6,4679,000人(総人口の75.2%)で、前年比1.5%増だった(添付資料表1参照)。

居住地登録を基に作成した人口統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます26日発表)によると、2022年末の総人口は8,5279,553人だった。2022年の人口増加率は0.7%で、2021年の前年比107万人増から約60万人増に鈍化し、2020年(46万人増)に次ぐ低水準となった。国内最大の経済都市イスタンブールの人口も1,591万人と、前年比67,000人増にとどまった(添付資料表2参照)。東部や黒海沿岸部などの低開発地域ではマイナスだった。

2022年の人口は、共和国となって最初の国勢調査が行われた1927年の1,350万人に比べると、6倍以上外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますになる。人口構成をみると、中央年齢は33.5歳で、なお若年層が厚い(添付資料図参照)。しかし、出生率が低下し、平均寿命が80歳台を超えるなど高齢化が緩やかに進んでおり、全体に占める65歳以上の人口の比率は、2022年の10%から2050年には20%に拡大すると予測されている。

人口比率は男性が50.1%(年齢中位層:32.8歳)、女性人口が49.9%(34.2歳)と均衡しているが、労働力参加率は男性71.4%に対して、女性が35.1%とアンバランスな状況にある。

トルコでは近年、雇用機会を求める若年層の都市部への集中による地域格差の拡大に加え、シリアなどからの難民増加といった社会問題が懸念されているが、ロシアのウクライナ侵攻に伴うロシアからの富裕層の移住は、都市部の不動産価格高騰に拍車をかけている。2022 年の居住許可を有する外国籍人口は、トルコ全体で前年から31,800 人増だったが、ロシア人が好むアンタルヤに限ってみると、他県で減少した分の相殺以上となる35,541人の増加で(前年比26.0%増)となった。

(中島敏博)

(トルコ)

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