英中銀が11会合連続の利上げ、年4.25%に
(英国)
ロンドン発
2023年03月27日
英国イングランド銀行(BOE、中央銀行)は3月23日、政策金利を0.25ポイント引き上げて、年4.25%とすると発表した。前日まで開かれていた金融政策委員会(MPC)で決定した。2021年12月以降11会合連続の利上げとなった。2023年3月22日に発表された2月のインフレ率は予想に反して前月から0.3ポイント増の10.4%となったものの、2023年中に大きく低下するとした。一方で、労働市場は引き続きタイトでコストと物価圧力は強いとした。
2023年のGDP成長率については、第1四半期は2月の予想と同様にマイナス0.1%とした一方で、第2四半期については2月のマイナス0.4%からわずかなプラスに転じるとした。2023年度予算で発表された家計向けエネルギー価格負担軽減策の縮小の先延ばし(2023年3月16日記事参照)により、家計の実質可処分所得の低下を抑えられるとした。
また、シリコンバレー銀行の破綻(2023年3月13日記事参照)やUBSによるクレディ・スイス買収(2023年3月20日記事参照)など、国際金融市場で不安定な動きがみられていることにも触れた。BOEは、現時点で国債利回りに大きな変化はないこと、リスク資産の価格も2月の会合時点から低い水準になっているとまとめた。
(山田恭之)
(英国)
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