世界最大級医療機器見本市「アラブヘルス」開催、ドバイヘルスケアシティが投資を呼びかけ

(中東、アラブ首長国連邦、日本)

海外市場開拓課

2023年03月15日

1月30日~2月2日にアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開催された医療機器関連見本市「アラブヘルス(Arab Health)」(2023年3月13日記事参照)において、ドバイヘルスケアシティ(DHCC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が大規模なブースを構えた。DHCCは約170の医療機関が集積しているフリーゾーンだ。100%外資での設立が可能で、免税措置に加え、ビザなどのビジネス面でのサポートも提供する。

DHCCは2002年に開発が開始され、第1期区画はほぼ完成しており、第2期区画は第1期区画の約4.6倍の広大な土地(約1,800万平方メートル)での開発が進む。第2期区画では、医療ツーリズム目的で滞在して様々な検査が受けられるように、高級ホテルやビジネスセンターなども入居している。なお、ドバイは医療ツーリズムの目的地としての魅力度は世界6位で、2021年には63万人以上が医療ツーリズム目的で訪れた。

見本市のDHCCブースでは、海外の病院などに対して、土地のリースや投資の呼び込みが積極的に行われたほか、パネル展示として、以下のDHCC入居方法の概要などが紹介された。

  1. ユニット(クリニック、商業施設、オフィスなどの入居形態)選択のため、DHCC担当者とのアポイントメント取得
  2. ユニット選択後、予約契約書署名、オンラインで申込書を提出、会社名を決定
  3. (該当する場合)諸手続き承認を得た後、リース契約に署名
  4. オンラインで商業ライセンスに関する申込書を提出、定款を作成
  5. 商業ライセンスが発行後、今後のビジネス展開に必要なパッケージ(政府のサービスとして提供されている)を選択
  6. 設計開始、内外からの検査への合格が必要

なお、詳細はDHCCウェブ「Setting up Business外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」参照

DHCCの営業・リース担当者によると、スムーズにDHCCに進出する秘訣(ひけつ)は「素早く柔軟に提出書類などの要求事項に対応すること」、また「頻繁に変動する手続き・規制について相談できる適切な現地パートナーを見つけること」と話す。

DHCCが発行した報告書「中東ヘルスケアにおける新たな可能性」によると、湾岸諸国における医療費支出は年平均成長率(CAGR)4.9%で成長し、2020年の862億ドルから、2023年には996億ドルに拡大する見込みだ。

(檜山祐貴、宮崎アナスタシア、太田尭久)

(中東、アラブ首長国連邦、日本)

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