日産自動車、米ロサンゼルスで新車輸送に電気トラックの利用開始
(米国、日本)
ロサンゼルス発
2023年03月08日
日産自動車は2月24日、米国ロサンゼルス港から近郊の販売店への新車輸送にクラス8(注)の大型のバッテリー式電気自動車(BEV)の使用を開始すると発表した。大手トラックメーカーのニコラ(本社:アリゾナ州)製とケンワース(本社:ワシントン州)製のBEVトラックを使用する。
日産は販売店への新車輸送を大型BEVトラックを利用して行う最初の自動車メーカーの1つで、2050年までに全事業活動をカーボンニュートラルにする目標を掲げている。4台のBEVトラックを手始めに、追加の車両をロサンゼルス地域に配備していく予定という。北米日産自動車のバイスプレジデント(サプライチェーンマネジメント担当)のクリス・スタイルズ氏は「新車輸送にBEVトラックを利用することは、当社の事業全体でカーボンニュートラルに取り組む上で重要なマイルストーンとなる」と抱負を語っている。
米国の主要な物流ハブが所在するカリフォルニア州では、特に港湾近郊で大型貨物トラックの排出ガスに対する規制の制定が進められている。具体的には、2020年6月に、2024年以降に販売する商業用のトラックやバンのゼロエミッション車両(ZEV)を増加させるといったトラックに関する排出規制〔Advanced Clean Trucks(ACT)〕が策定されたほか、2040年以降に同州で販売する全ての中型・大型車両をZEVにするというアドバンスド・クリーン・フリート・ルール〔Advanced Clean Fleet(ACF)Rule〕の草案が発表されている(2022年11月9日付地域・分析レポート参照)。
(注)人員、貨物などを含む車両総重量が3万3,001ポンド(約15.0トン)以上の重さの大型トラック。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国、日本)
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