ロウレンソ大統領が日本企業に投資呼びかけ、日本・アンゴラ・ビジネスフォーラム開催

(アンゴラ、日本)

中東アフリカ課

2023年03月14日

ジェトロは3月13日、在日アンゴラ大使館との共催で、アンゴラから3月12日より訪日しているジョアン・ロウレンソ大統領をはじめとする政府高官らを招き、「日本・アンゴラ・ビジネスフォーラム」を開催した。今回のフォーラムはアンゴラの最新の経済・投資環境情報を提供し、対アンゴラ投資を促すことが目的。日本側からは、山田賢司外務副大臣、里見隆治経済産業大臣政務官らが登壇し、両国間の貿易をさらに促進すべく、アンゴラの投資環境の整備などに協力していくとした。

ロウレンソ大統領は基調講演で、日・アンゴラ関係について「両国経済は補完的であり、社会・経済的な交流をさらに促進できる」と述べるなど、今後の両国間の発展に期待感を示した。また、ロウレンソ大統領は、経済の発展・多角化を推進する中で民間企業の力が重要になるとした上で、アンゴラのビジネス環境について「われわれはさまざまなビジネス環境の面でさまざまな改革を行っており、特にガバナンスの面での環境整備に尽力している」と述べ、日本企業の積極的な投資を促した。分野別では、特に農業の輸出強化に取り組んでいることを挙げ、今後も官民が連携していくことが重要だとした。

そのほか、本フォーラムでは、マリオ・ジョアン経済企画相が登壇し、アンゴラの歴史とともに同国経済のトレンドについて説明。「中期国家開発計画(PND2023-27)」について言及し、中期的な3つの重要分野として「人材」「インフラ整備」「経済多角化」を挙げた。また、アンゴラ民間投資輸出促進庁(AIPEX)のレロ・ジョアン・フランシスコ長官は、アンゴラはその地理的優位性から南部アフリカ地域の玄関口になり得るとした。その上で、アンゴラでのビジネスにおいては、AIPEXが進出企業を全面的にサポートするとした。

アンゴラ経済は、石油価格の下落や新型コロナウイルス感染拡大の影響によって低迷していたが、最近では回復基調に転じており、IMFによると、同国の2023年の経済成長率見通しは3.5%となっている。アンゴラは石油やダイヤモンドなどに富むアフリカ最大の資源国だが、上述のとおり、政府は経済の多角化を推し進めており、2023年の非石油部門の成長率は4.3%と見込まれている。

(梶原大夢)

(アンゴラ、日本)

ビジネス短信 8600ef4c2e689482