ルワンダ、100億ドル見込みのAfCFTA調整基金のホスト国へ

(アフリカ、ルワンダ)

中東アフリカ課

2023年03月15日

アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)事務局とアフリカ輸出入銀行(Afreximbank)は3月10日、ルワンダをAfCFTA調整基金(AfCFTA Adjustment Fund外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)のホスト国に決定する協定に署名した。

ルワンダのキガリでの署名式典には、AfCFTA事務局のワムケレ・メネ事務局長、Afreximbankグループの Intra-African Trade Bankのカナヨ・アワニ上級副社長、ルワンダのビンセント・ビルタ外務・国際協力相が立ち会った。AfCFTA事務局はアフリカ域内貿易とアフリカ大陸の経済成長に向けた重要なステップとなったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。また、Afreximbankは同基金へ既に10億ドルを拠出したことを強調しつつ、他の金融機関、国際機関に対して拠出を促した。同基金は5~10年以内に100億ドルの調達を目指している。

同基金は3つのサブファンドにより、政府や民間の資金を動員し、各国でのAfCFTAの運用開始や貿易関連インフラ整備を支援するほか、関税の撤廃による収入減に対する影響の緩和も目指す。

【AfCFTA調整基金の3つのサブファンド概要】

  • 基礎基金:関税の段階的撤廃による収入減への対処。各国でのAfCFTA運用開始に向けた支援。
  • 一般基金:貿易関連のインフラ開発と産業化イニシアチブを支援。
  • 信用基金:民間資金も動員し、官民のAfCFTAの活用と機会の創出などを支援。

AfCFTAは2021年1月に運用開始が宣言されたが、ルワンダを含む数カ国での試験プログラムが開始した段階で(2022年10月7日記事参照)、本格的な運用開始には時間がかかる見通しだ。アフリカの各国・各機関は同基金も活用し、AfCFTAに関する合意の実現に向けて調整を進める。

(井澤壌士)

(アフリカ、ルワンダ)

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