商船三井、米シーボンクルーズからクルーズ船購入、2024年末に運航開始へ
(米国、日本)
ヒューストン発
2023年03月20日
海運大手の商船三井は3月17日、米国のシーボンクルーズ(本社:ワシントン州シアトル)からクルーズ船のシーボーン・オデッセイ(注)を購入したと発表した。同船は、全客室28平方メートル以上のベランダ付きのスイートクラスキャビンを基本とするラグジュアリークラスのクルーズ船。2024年末をめどに商船三井客船によるサービス提供を開始し、既存のにっぽん丸と合わせて、顧客の幅広いニーズに合わせた商品ラインナップが実現可能としている。
商船三井グループでは、クルーズ事業を新たな成長分野と位置付け、当該事業を拡大すべく、2022年11月に2隻の定員600人規模のクルーズ船を新造すると発表した。これら新造船により、新たなコンセプトに基づく国際的で高品位なサービスの展開を目指すとしている。今回の購入は、これら新造船の投入に先んじるクルーズ事業拡大計画の前倒しと位置づけている。
商船三井客船は購入した同船によるサービス開始後、日本を中心とした海域での運航を想定している。その中で、複数のダイニングオプション、広いデッキや格納式マリーナ、ベランダ付きの客室など、船内スペースの特徴や船型を考慮し、国内クルーズとともに、世界一周を含む中長期のクルーズも継続的に展開していく方針だ。現在の顧客に加え、海外の顧客も考慮してハード面、ソフト面での準備を整えるとしている。
商船三井の客船はクルーズ船を2隻体制にすることで、日本各地の発着を大幅に増やし、多くの顧客に乗船機会を創出し、多種多様な企画で「日本で楽しむ旬の船旅」の提供が可能になるとしている。
(注)船体サイズ:総トン数3万2,477トン、全長198.15メートル、全幅25.6メートル、客室数229室、船客定員458人、レストラン数4施設。
(沖本憲司)
(米国、日本)
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