車載電池大手CATL、2022年の売上高は前年比2.5倍

(中国)

広州発

2023年03月17日

中国の車載電池最大手の寧徳時代新能源科技(CATL、本社:福建省寧徳市)は3月10日、2022年の年次報告書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公表した。2022年の売上高は前年比2.5倍の3,285億9,399万元(約6兆2,432億8,581万円、1元=約19円)で、親会社株主に帰属する純利益は同92.9%増の307億2,916万元と大幅に増加した。

製品別の売上高は、パワーバッテリーシステムが2,365億9,350万元(前年比2.6倍)で、構成比は72.0%(前年は70.2%)、蓄電池システムは449億8,028万元(同3.3倍)で、構成比は13.7%(前年は10.5%)、電池材料・リサイクルは260億3,151万元(同94.7%増)で、構成比は7.9%(前年は10.3%)、電池原料の鉱物資源は45億863万元(同2.2倍)で、構成比は1.4%(前年は1.6%)だった。

国内外の売上高は、国内が2,516億7,083万元(同2.5倍)で、構成比は76.6%(前年は78.6%)、国外が769億2,316万元(同2.8倍)で、構成比は23.4%(前年は21.4%)だった。

2022年のR&D(研究開発)への投資額は前年比2倍の155億1,045万元で、R&D人員数は同61.9%増の1万6,322人(従業員総数の13.7%)だった。

同社は売上高が倍増した要因として、世界の新エネルギー車市場拡大や再生可能エネルギー発展に伴い、パワーバッテリーや蓄電池などに対する需要が高まったことや、技術や運営、サービスの面で同社の競争力を強化したことを挙げた。

CATLは今後の戦略的発展について「電気化学エネルギー貯蔵(注)+再生可能エネルギー発電」「パワーバッテリー+新エネルギー車」「電動化+スマート化」を中心に発展するとし、火力発電や化石燃料への依存から脱却することを目指し、あらゆる産業に持続可能で信頼性の高いエネルギーを提供するといった方向性を示した。

(注)電気エネルギーを化学エネルギーに変換して貯蔵し、必要に応じて電気エネルギーに再変換して放出すること。

(梁梓園)

(中国)

ビジネス短信 753c54b87d194944