ラオスで初めてAEO認定証を授与
(ラオス)
ビエンチャン発
2023年03月01日
ラオス財務省関税局は2月23日、ラオスで1社目となるAEO(Authorized Economic Operator:認定事業者)認定証をトヨタ自動車の輸入卸を行うトヨタ・ラオスに対して授与した。
AEO制度(注1)は、優良事業者に対し、通関手続きの簡素化などの便宜を与える仕組みで、ラオスは「2019年4月18日付AEO管理に関する財務省ガイドライン(No.1159/MOF)」を発布し、制度化してきた。
同ガイドラインではAEO認定条件として、3年連続で輸出入の申請件数が年間250件以上、関税法などのコンプライアンス順守、良好な財務状況、情報セキュリティーの確保などが定められている。
AEO認証企業には、輸出入の7日前からの関税申告書の審査や、自社倉庫での税関検査を受ける権利が付与される。また、一般企業よりも優先して書類検査や現物検査が必要とされた際に優先的に検査を受けられることになる。
なお、ASEANでは、加盟10カ国間でAEO制度を相互に認証する取り決め(ASEAN AEO MRA)を推進しているが、ラオスは2023年第1四半期中に署名する見通しだ(注2)。これにより、ASEAN加盟国が認定したAEO事業者に対し、相互に税関手続き上の便益が与えられる。
(注1)AEO制度とは、貨物のセキュリティー管理と法令順守の体制が整備された事業者に対して、迅速化・簡素化された税関手続きを利用することを認める仕組み。同制度は、国際貿易における安全確保と円滑化の両立を図るための制度として、世界税関機構(WCO)の「基準の枠組み」(国際貿易の安全確保・円滑化のための指針)に沿って、各国の税関当局が取り組んでいる施策。
(注2)タイ税関へのヒアリングによると、現時点でASEAN AEO MRAに署名している国はインドネシア、シンガポール、ベトナム、カンボジアの4カ国。
(山田健一郎)
(ラオス)
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