米デザイン製品見本市「SHOPPE OBJECT」開催、販路拡大目指す日本企業も参加

(米国、日本)

ニューヨーク発

2023年03月01日

米国ニューヨーク市で257日、ハイエンドのデザイン製品・雑貨・アパレル関連の国際見本市「SHOPPE OBJECT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催された。同見本市は2018年に始まり、毎年夏と冬の年2回開催され、参加ブランドやデザイン性の高い出品物が注目を集めて急成長している。2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンライン展示「SHOPPE ONLINE外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」のみを開催していたが、2022年以降はオンライン展示と、会場に出展企業が集まりブースでのサンプル展示を通じて参加者にアピールするリアル展示のハイブリッド形式で実施されている。今回はリアル展示に米国内外から約500社が参加した。統一感あるデザインで仕切られたブースと、サンプル品の魅力を引き出そうとする出展企業の意匠をこらした装飾が合わさり、会場は一体感と活気にあふれた。

写真 今回からスペースが拡張された会場(ジェトロ撮影)

今回からスペースが拡張された会場(ジェトロ撮影)

写真 デザイン性あふれる装飾が施されたカフェスペース(ジェトロ撮影)

デザイン性あふれる装飾が施されたカフェスペース(ジェトロ撮影)

ジェトロは日本企業の出展を支援する展示スペース「SHOWCASE JAPAN」を設置した。SHOWCASE JAPANには、出品審査が「厳しい」と評判の主催者審査を通過した26社の日本企業が出展した。ストーリー性があり高品質な商品がそろうSHOWCASE JAPANには、多くの来場者が足を止めた。会場参加した日本企業は、作り手の思いやブランドストーリー、商品の魅力などをバイヤーに直接伝え、商談を重ねた。参加した日本企業からは「質の良いバイヤーが参加をしていて、商品に対して参考になるフィードバックを得られた。また、即決でオーダーされる機会も多かった」といった声が寄せられた。さらに、同見本市には高品質の商品を扱う企業が各国から参加しているため、出品者同士の情報交換も大きな刺激になったという。

写真 バイヤーでにぎわうSHOWCASE JAPAN(ジェトロ撮影)

バイヤーでにぎわうSHOWCASE JAPAN(ジェトロ撮影)

写真 SHOPPE ONLINEを活用しながら商談を行う様子(ジェトロ撮影)

SHOPPE ONLINEを活用しながら商談を行う様子(ジェトロ撮影)

ハイブリットで多様な商談機会の提供が可能となったことから、SHOWCASE JAPANではオンラインとリアルを組み合わせて販売促進を図るオンライン・トゥ・オフライン(OtoO)マーケティングの試みも行った。SHOWCASE JAPANで展示した各サンプルはオンライン展示のSHOPPE ONLINE上でも商品登録ており、SHOWCASE JAPANを訪れたバイヤーが実際のサンプルを手に取りながら、オンライン上からもオーダーできる導線を用意した。参加した日本企業からは「SHOPPE ONLINEでは商品の魅力や詳細を伝えることに試行錯誤しつつも、低コストでスムーズなオーダーを実現できている」といったコメントがあった。

(堀田基、岩尾凛)

(米国、日本)

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