バイデン米大統領支持率は4割半ばで停滞、世論調査

(米国)

米州課

2023年03月07日

米国のジョー・バイデン大統領の支持率が4割半ばで停滞していることが世論調査からわかった。

米国の経済紙「インベスターズ・ビジネス・デーリー(IBD)」とテクノメトリカ・マーケット・インテリジェンス(TIPP)は36日、バイデン大統領の支持率などに関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによると、バイデン大統領の支持率は45%で、202212月(40%)から上昇傾向にあったが、2月(46%)からは1ポイント低下した。民主党支持者では支持率が83%と、1月(76%)、2月(81%)から上昇したが、無党派層では22%で、1月(31%)、2月(28%)から低下した。共和党支持者では、不支持率が83%と、2月(85%)から大きな変化がなかった。

IBDは、バイデン大統領の経済政策に対する低評価はインフレに起因していると指摘している。1月の雇用者数は前月比で517,000人増加し、平均時給は前年同月比4.4%増と堅調だったが(2023年2月7日記事参照)、IBDは、多くの国民にとってインフレがこうした賃金上昇分を「食いつぶしている」とした。1月のインフレ率は6.4%で、上昇幅は減速するものの、依然として高水準にある(2023年2月15日記事参照)。自身の賃金がインフレに追いついていると答えた人は30%で、2月の27%、1月の21%から上昇した。一方、賃金はインフレに追いついていないとした割合は44%で、2月の48%、1月の52%から減少した。

経済誌「エコノミスト」と調査会社ユーガブが3月1日に発表した世論調査PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(注2)では、バイデン大統領の支持率は42%だった。同調査で2024年の大統領選挙へのバイデン大統領とドナルド・トランプ前大統領の再立候補を望まない割合はそれぞれ58%、57%と過半だった。

トランプ氏は既に立候補を表明したが(2022年11月16日記事参照)、バイデン氏も大統領選挙に向けて民主党内の協力を呼びかけているという(「ワシントン・ポスト」紙電子版32日)。

選挙情報サイトのリアルクリアポリティクスによると、バイデン大統領の平均支持率は225日の44.8%を境に若干下降し、36日は44.1%だった。

(注1)実施時期は313日、対象者は全米の成人1,370人。

(注2)実施時期は22528日。対象者は全米の成人1,500人。

(松岡智恵子)

(米国)

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