スリランカ、未払金の精算に向けた債券発行へ
(スリランカ)
コロンボ発
2023年03月01日
スリランカのマヒンダ・シリワルダナ財務次官は2月20日、大統領令に基づき、各省庁や政府機関によって精算がされていない未払金に関する問題を解決するための委員会を設置し、閣議で承認された。同委員会は、サプライヤーや契約先に対して現金で支払う代わりに、市場および国庫の資金の流れに対する監視プロセスを促進するために、国債を発行して支払い債務を決済することを推奨している。
国家安全保障担当大統領上級顧問兼大統領首席補佐官のサガラ・ラトナヤケ氏は「内閣は建設部門に関連する支払いを承認しており、これらの支払いに関する調査がまもなく実施される予定だ。調査終了後、建設業者への未払金があれば、速やかに支払われる予定。支払い方法はさまざまで、現金で支払われるものもあれば、債券で発行されるものもある」と述べている。
運輸・高速道路相のバンドゥラ・グナワルダナ氏は「運輸・高速道路省では870億スリランカ・ルピー(約321億9,000万円、1スリランカ・ルピー=約0.37円)の建設業者に対する未払金がある。今後3年にわたって財務省が発行する債券が与えられることになる。政府としては、2023年2月末までに40%、3月末までに30%、4月の旧正月までに残りの30%を支払う予定だ」と語っている。
スリランカでは、各省庁や政府機関による支払いがさまざまな案件で遅れており、現地に進出する日系企業のビジネスにも影響が生じていた。
(大井裕貴)
(スリランカ)
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