ベルリンで埼玉・狭山茶をオンラインとリアルでPR

(ドイツ、埼玉)

ベルリン発

2023年03月24日

ジェトロは3月6日、ドイツ・ベルリン市内のビーガン(完全菜食主義者)日本食レストラン「Oukan」で、埼玉県で生産される狭山茶の試飲会を実施した。2021年において、緑茶は日本の農林水産・食品分野の対ドイツ輸出品目の中で1位(金額ベース)ではあるものの、ドイツ消費者の「日本産」の価値に対する理解・認知度についてはさらなる向上が必要と考えられる。そこで、日本茶の専門家を現地に派遣してバイヤー向けに基礎情報を提供し、生産者とバイヤーをオンラインでつなぎ、生産者の取り組みや味の特徴などをバイヤーに対して直接PRした。

写真 会場と埼玉をオンラインでつないで開催(ジェトロ撮影)

会場と埼玉をオンラインでつないで開催(ジェトロ撮影)

同イベントには、いつでも海外バイヤーと日本国内の事業者がつながることのできるオンラインプラットフォーム「Japan Street」に登録している、ベルリン在中のバイヤー、レストラン・カフェオーナーなど17人が参加した。和爾俊樹(わにとしき)ジェトロ・ベルリン事務所長のあいさつの後、埼玉県茶業研究所・茶業技術研究担当部長の小川英之氏が狭山茶に関するレクチャーを行った。その後、参加者は試飲用の茶葉を提供した埼玉県内企業5社から各商品の説明を直接受けながら、試飲をした。試飲された商品は、緑茶にとどまらず、ほうじ茶、和紅茶、赤しそやハッカ入りの緑茶などもあった。最後の質疑応答では、参加者から生産者に対し「輸出はすぐに可能なのか」といった質問も寄せられ、狭山茶に対する高い関心をうかがわせた。

また同日、ジェトロは、ベルリン日独センター(注)が主催して毎月第1月曜日の夜に開催する、日独文化紹介を目的としたイベント「オープン・マンデー外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」においても、小川氏と共に参加者に狭山茶を振る舞い、ベルリン市民にも狭山茶が周知される機会となった。参加者からはお茶のみならず、埼玉産の他の産品に対する関心も寄せられた。

写真 ベルリン日独センターのイベントで狭山茶を紹介(ジェトロ撮影)

ベルリン日独センターのイベントで狭山茶を紹介(ジェトロ撮影)

(注)同センターは、1985年に当時の中曽根康弘首相とヘルムート・コール・ドイツ首相のイニシアチブで「知的出会いの場」として創設。

(小菅宏幸、小飼志保、矢島佳子)

(ドイツ、埼玉)

ビジネス短信 3c0d5bae7f3b9bd8