ジェトロ、湖北省武漢市で環境リサイクル商談会を開催
(中国)
武漢発
2023年03月23日
ジェトロ武漢事務所は3月9日、中国・湖北省武漢市で「湖北省環境リサイクル商談会」(以下、商談会)を開催した。商談会は、湖北省商務庁、湖北省生態環境庁と共催で開催した。商談会には、汚水・廃水処理や土壌改善、気体浄化、環境改善設備などの分野から計11社の日本企業および日系企業が出展した。武漢市を中心とした湖北省内の製造業・環境関連企業などから約60人のバイヤーが来場し、活発な商談が行われた。
商談会に参加した日本企業および日系企業からは、「湖北省のさまざまなバイヤーと商談ができた」「湖北省での自社PRができ、今後の販路拡大に非常に役立った」「当社の商談ブースに来たバイヤーたちと今後も交流を続けていきたい」といったコメントが聞かれた。
会場の様子(ジェトロ撮影)
企業が商談する様子(ジェトロ撮影)
湖北省では環境対策強化の動き
中国では近年、低炭素分野などの環境関連規制が強化されており、湖北省内の企業も対応を迫られている。湖北省生態環境庁は2022年11月11日、「湖北省2021年度炭素排出権割当プラン」を発表。総エネルギー消費量が年間で石炭1万トン以上となった企業(鉄鋼やセメント、化学工業、医薬、自動車製造などの16業種、外資を含む339社)を「炭素排出割当管理対象企業」に組み入れ、企業ごとに排出枠を設定した(注)。対象となった企業が排出枠を超過した場合は、排出権取引市場などで超過分の排出権を充当する必要がある。
また、武漢市政府は2022年10月28日、「武漢長江経済ベルトにおける炭素の削減、汚染の軽減、グリーン成長の拡大に向けた10大アクションプラン」を発表。毎年50件以上のグリーン技術の研究開発プロジェクトを支援し、2025年までに武漢市内におけるグリーン技術分野のハイテク企業数を1,200社以上にする、また2025年までに汚水処理率を98%以上、生活ごみ焼却比率を80%超とする、などの具体的な環境対策を進めるとした。
(注)排出枠は3つの計算方法があり、例えば、2021年の排出量×排出制御係数(産業により異なる、0.9176~0.9888)などで算出される方法がある。
(楢橋広基)
(中国)
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