ブリティッシュ・スチール、ギニアへ鉄道用枕木を輸出、過去最大の受注

(英国、ギニア)

ロンドン発

2023年03月28日

英国の鉄鋼メーカー、ブリティッシュ・スチールは3月8日、ギニアの鉱業企業であるギニア・ボーキサイト・カンパニー(CBG)への枕木の輸出を発表した。

ブリティッシュ・スチールは今後1年間で、CBGに鉄製の枕木を24万4,000ユニット(2万トン以上)輸出する。同社にとって、枕木において過去最大の受注としている。

同社の枕木を、英国の鉄道インフラエンジニアであるトラックワークが完成品へと加工し、フランスの鉄道技術製造者パンドロールが枕木を固定するファスナー部品を提供する。

ギニアは全世界のボーキサイト埋蔵量の4分の1以上を有するとされており、ブリティッシュ・スチールの枕木は、ボーキサイトの貨物列車用の線路に用いられるとしている。同社は鉄製の枕木につき、アフリカで従来使用される木製のものより耐久性があり、さらにリサイクルが可能としている。また、コンクリート製と比べると、軽量かつ積み重ねも容易で輸送コストも低いとした。

ブリティッシュ・スチールは、2019年に経営破綻(2019年5月23日記事参照)した後、2020年に中国の敬業集団に買収された(2021年3月25日付地域・分析レポート記事参照)。同社は2023年2月22日、イングランド東部のコークス炉を閉鎖し、従業員260人を削減する提案を発表した。労働組合ユナイトは3月20日、リシ・スナク首相に対し、鉄鋼業界が低迷し、雇用を喪失していると警告。投資や調達ルールの見直し、エネルギーコストへの対応などを求めた。

(レイナー・あや)

(英国、ギニア)

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