1月の米国向け海上コンテナ、前年同月比13.5%減、中国発は5カ月連続で前年同月比20%以上減少

(米国、日本、中国)

米州課

2023年02月21日

米国調査会社デカルト・データマインが発表した、米国向け海上コンテナの輸送量に係る1月分のデータによると(注1)、1月の米国向け海上コンテナは、前年同月比13.5%減の206万8,477TEU(20フィートコンテナ換算)で、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナは17.2%減の142万5,363TEUだった(添付資料表1参照)。2022年12月(2022年12月13日記事参照)と比べると、米国向け海上コンテナ全体で5.9%、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナで7.6%の増加となっている。

アジアの国・地域別で米国向け海上コンテナの輸送量をみると、上位から中国、韓国、ベトナム、台湾、シンガポールの順となり、前年同月から順位に変動はなかった。中国を出港地(注2)とする海上コンテナは、前年同月比23.1%減の81万7,634TEU(寄与度:マイナス10.3ポイント)で、5カ月連続で20%以上の減少となった。同国が米国向け全体に占める割合は39.5%(前年同月差:4.9ポイント減)となっている。また、アジア上位10カ国・地域が米国向け全体に占める割合は3.1ポイント減の68.9%だった。このうち、前年同月から輸送量が増加したのはベトナム(0.5%増、12万6,799TEU)のみで、そのほかの国・地域では減少した。中でも日本(35.1%減、2万3,800TEU)の減少幅が最も大きく、マレーシア(32.3%減、2万3,305TEU)がこれに続いた。

中国と日本発の海上コンテナの内訳を荷受け地ベースで確認すると、中国発は前年同月比23.0%減の80万5,917TEUだった。HS上位2桁をみると(添付資料表2参照)、上位10品目はいずれも、前年同月から2桁の割合で減少している。輸送量最大の家具、寝具(HS94類)が前年同月比30.5%減(寄与度:マイナス6.0ポイント)の14万3,227TEU、2番目に輸送量の多い一般機械(HS84類)が18.1%減の8万2,805TEUとなっている。減少幅が最も大きかった品目は、玩具、遊戯用具(HS95類)で、34.9%減の5万6,621TEUだった。玩具、遊戯用具の減少幅最大は、3カ月連続の傾向となっている。

日本発は前年同月比16.4%減の4万5,556TEUで、母船積み地ベースよりも減少幅は小さかった。HS上位2桁をみると、輸送量2位の自動車・同部品(HS87類、9,427TEU)と、3位のゴム(HS40類、5,431TEU)で、寄与度が大きなマイナス(それぞれマイナス4.1ポイント、マイナス2.1ポイント)となり、全体を押し下げる要因となった。輸送量が最も大きかった一般機械(HS84類)は前年同月比6.1%減の1万1,863TEU(寄与度:マイナス1.4ポイント)だった。

(注1)データは随時更新される。本記事は、2月20日にダウンロードしたデータに基づく。

(注2)母船積み地ベースであることを意味する。

(片岡一生)

(米国、日本、中国)

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