ネスレが1億ドル投資を発表、麦芽飲料増産、菓子類13ライン増設へ

(コロンビア)

ボゴタ発

2023年02月02日

スイスの食品大手ネスレのネスレ・コロンビアは127日、2026年までの3年間で、コロンビア国内で1億ドルを投資する計画を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。第1弾として、1,000万ドル超を投じ、西部のバジェデルカウカ県ブガラグランデにある同社工場で、主力製品の1つの麦芽飲料ミロの増産体制をつくる。新たな生産ライン増設により40%の増産を目指しており、国内の需要を満たすだけでなく、輸出を15%拡大することも見込む。ネスレ・コロンビアのアントニオ・ヌニェス最高経営責任者(CEO)は、現在、コロンビアの工場からは米国、ペルー、中米各国へ輸出しているが、今後さらに拡大したいと語る(「ラ・レプブリカ」紙127日)。また、その他の菓子類製造についても、13ラインの増設を計画していることを明らかにした。

ブガラグランデの工場で行われた事業計画発表のイベントには、グスタボ・ペトロ大統領も出席した。ペトロ大統領は、ネスレが長年にわたってコロンビアで活動し、農業の工業化へ貢献してきたことに触れ、大型投資の決定に祝意を表した。ネスレは1944年にコロンビアに進出しており、粉末飲料や菓子、生クリームなどを製造している。ペトロ大統領は就任前より、鉱業中心の経済から知識集約型の農業・産業経済への転換を訴えており、特に農村の発展につながる投資に積極的な姿勢を見せている。

118日には、ペトロ大統領がダボス会議出席のために訪問したスイスで、ネスレと連携して農業分野に特化したイノベーションセンターを創設することを発表し、ネスレ側もコロンビアでの投資拡大の意向を表していた(2023年1月24日記事参照)。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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