大連市、2022年の成長率が全国平均上回る

(中国)

大連発

2023年02月10日

中国の大連市統計局は2月1日、同市の2022年の経済指標を公表した。同市の2022年の域内総生産(GRP)は8,430億9,000万元(約16兆8,618億円、1元=約20円)で成長率は4%となり、全国平均(3%)を1ポイント上回った(添付資料表1参照)。社会消費品小売総額と不動産開発投資を除く主な経済指標は前年比プラスとなった。

一定規模以上の企業(注)による工業生産増加額(付加価値ベース)は前年比5.1%増と、全国平均(3.6%増)を1.5ポイント上回った。重点産業をみると、ハイテク製造業(15.4%増)、石油化学工業(13.3%増)、医薬工業(7%増)が牽引役となった一方、農産品加工業(0.1%減)は微減だった。

固定資産投資(前年比6.5%増)を分野別にみると、不動産開発投資(16.5%減)は減少したものの、インフラ投資(28.4%増)と製造業(43.2%増)は大幅に増加した。社会消費品小売総額は3.3%減だったが、うち新エネルギー車は2.6倍と好調だった。

2023年大連市政府活動報告によると、同年のGRP成長率目標を6%以上と設定、10の主要任務も策定した(添付資料表2参照)。10のうち、外資誘致では、中日(大連)地方都市発展協力モデル区の建設を加速させ、日本企業の進出先としてベストな候補地になることを目指す。国際貿易では、RCEP国際ビジネス区(2022年6月7日記事参照)の機能を推進し、通関、物流と金融などの「ワンストップ」サービスを提供する。国際運送では、北東アジア国際航運センター機能の向上およびコンテナ航路2本の新規開通により、コンテナ取扱量500万TEU(20フィートコンテナ換算)を実現させる。なお、2022年の対内直接投資額(15%増)と貿易総額(12.8%増)はともに2桁増となった。

(注)その当該年の主な業務による売上高が2,000万元以上の工業企業。

(李穎)

(中国)

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