ジェトロ、米テキサス州にビジネスミッション派遣、日本企業進出の足掛かりに

(米国、日本)

米州課

2023年02月14日

ジェトロは2610日、米国テキサス州に日本企業・在米日系企業の投資環境調査ミッションを派遣した。ミッションには、一般機械、自動車等部品、ゴムなど製造業を中心に、金融・保険、旅行、建設などの非製造業を含め、テキサス州でのビジネスに関心を有する26人が参加した。13人は日本からの参加だったのに対し、12人はカリフォルニア州やニューヨーク州など米国内のテキサス州以外に拠点を持つ企業からの参加で、残る1人は第三国からの参加だった。

写真 ミッション団集合写真(ジェトロ撮影)

ミッション団集合写真(ジェトロ撮影)

テキサス州は日本の2倍近い面積を有し、米国ではアラスカ州に次いで州別で2番目に大きい。人口は20227月時点で推計3,003万人と、カリフォルニア州(3,903万人)に次いで多く、20217月から1年間の人口増加数は47万人超と州別最多で、人口増加が著しい。同州の実質州内総生産(GSP)は2022年第3四半期(79月)に18,151億ドルに上り、成長率は8.2%と全米平均3.2%を大きく上回っている。これら豊富な土地と労働力、好調な経済に加えて、同州の法人所得税や個人所得税はゼロ(注1)と、税制面での優位性がある。こうしたことなどから、米国ではIT大手のヒューレット・パッカード・エンタープライズやオラクルが2020年に、電気自動車メーカーのテスラが2021年に、在米日系企業でも米国三菱重工業が2016年に、北米トヨタが2017年に、それぞれテキサス州への本社機能を明らかにするなど、近年、投資先や米国内での事業再編先として注目が集まっている。

州経済の中心は、ヒューストン(全米都市別人口4位)と、サンアントニオ・オースティン(7位、11位)、ダラス・フォートワース(9位、13位)を結んだ「テキサストライアングル」と呼ばれる地域だ。今回のミッションでは、九州よりもひとまわり大きいこのトライアングルの各都市を順に巡り、参加企業がテキサス州で進出候補地を検討する上で、産業構造やビジネス環境の違いを比較し得る情報を提供した(注2)。参加企業は、各地の地元自治体、開発公社、進出日系企業と面談をしたほか、各都市への進出時に地元側で支援を提供する商工会議所などのキーパーソンとのネットワーク構築を図った。

州都オースティンでは、知事公邸において、次期大統領候補の1人としても名前が挙がるグレッグ・アボット知事(共和党)からの歓迎を受けた。アボット知事は「州知事として私が最も成功したのは、経済開発、そして日本との関係の発展だ」「テキサス州は急速に成長しているが、それは日本との関係によるところも大きい」と述べ、日本企業による地元経済への貢献への感謝と期待を強調した。今回のミッションでは、ヒューストン市のシルベスター・ターナー市長、サンアントニオ市のロン・ニレンバーグ市長、ケイティ市のウィリアム・ティール市長、プレイノ市のジョン・マンズ市長、フリスコ市のジェフ・チェイニー市長らも各地でミッション団を歓迎し、各都市の特色や日本企業の投資を訴えた。

写真 曽根一朗ジェトロ理事(左)、グレッグ・アボットテキサス州知事(右)(ジェトロ撮影)

曽根一朗ジェトロ理事(左)、グレッグ・アボットテキサス州知事(右)(ジェトロ撮影)

ミッションに参加した企業からは、「来る前と来た後でテキサス州の印象が大きく変わった」といった声や、「州政府や各自治体の日本企業への期待を強く感じた」といった声、「今後テキサス州に営業拠点を開設し、現地顧客の開拓から取り組みたい」といった具体的なビジネスにつながる声もあった。

(注1)連邦税が州税とは別に課税されるほか、同州ではフランチャイズ税や資産税などが課税される。

(注2)ジェトロは、米国への進出や拠点拡大時、工場設立や研究開発拠点の設立における立地選定支援サービスを提供している。

(葛西泰介)

(米国、日本)

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