新型コロナ禍とウクライナ危機が養鶏産業に影響

(コートジボワール)

アビジャン発

2023年02月24日

米国農務省(USDA)が2月10日に発表した報告書によると、コートジボワールの肉用鶏(ブロイラー)の生産量は、2021年に4万6,795トン(前年比11%減)、2022年に4万2,065トン(同10%減)と減少傾向にある。2009年以降、年平均13.8%の高い伸びが続いていたブロイラー生産は、養鶏用飼料、特にトウモロコシの価格高騰の影響で落ち込んでいる。

また、卵用鶏(レイヤー)の生産量も減少傾向にあり、2022年は前年比10%減の5,190トンとなった。これに伴い、2016年以降は年平均3.7%増加してきた鶏卵の生産量は、2020年に記録した13億3,300万個をピークに減少をみせている。

鶏肉産業の不振は主に、新型コロナウイルス禍と、ウクライナ問題の影響による海上運賃の高騰や国際物流の混乱で飼料調達に支障を来したこと、国内で高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が発生したことなどが要因とみている。養鶏用飼料の価格が上昇しており、特に配合飼料原料の約5割を占めるトウモロコシの高騰が顕著だ。コートジボワールは年間60万トンのトウモロコシを生産しており、コメに次ぐ重要な穀物だが、国内産のトウモロコシは肥料価格の上昇でこの2年間で約2.5倍も値上がりしている。また、輸入トウモロコシの多くは中南米産だが、新型コロナ禍の影響による海上運賃の値上がりが原因で、輸入価格が30%上昇した。

一方、コートジボワールの鶏肉消費量は、2022年に年間1人当たり2.65キログラムとなる見込みで、過去10年間で2.4倍に増えている。鶏肉の価格は2021年中に28%上昇したとみられるが、他のタンパク源と比べていまだ安価なことから、今後2年間、鶏肉の消費量は増加傾向が続くと予想している。鶏卵の消費量は過去12年間で67%増となり、2020年には1人当たり年間52個。今後も中間所得層の拡大を見込んで、2025年には同86個に達すると予想している。

コートジボワールには約2,200戸の養鶏場があり、そのうちブロイラーの飼養戸数が1,500戸、レイヤーの飼養戸数が700戸ある。ブロイラーの飼養戸数が多いのは、優遇措置が適用されていることに加えて、レイヤーの飼養に比べて初期投資が少ないことにも起因する。

鶏肉の輸入は2022年は985トンで、前年比21%減少した。同国では鶏肉の自給をほぼ達成している。過去5年間の主な輸入先はポーランド、フランス、オランダ、スペイン、ドイツとなっている。

(渡辺久美子)

(コートジボワール)

ビジネス短信 c408a75e6067a578