テランガナ州2023年度予算、公共福祉とインフラ整備に重点

(インド)

ベンガルール発

2023年02月27日

インドのテランガナ州政府は2月5日、2023年度予算(2023年4月~2024年3月)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。

歳出総額は2兆9,039億ルピー(約4兆6,462億円、1ルピー=約1.6円)で、そのうち、歳入支出は前年度(修正値)比22%増の2兆1,168億ルピーを計上した。

本予算では、公共福祉とインフラ整備を優先した割り当てになっており、450億ルピーを道路の建設と整備に、また州の主要な政策で指定カーストのダリットに対する福祉計画「ダリット・バンドゥー(Dalit Bandhu)」には1,770億ルピーが投入される。同計画では、新規事業の立ち上げの費用として、受給者1人当たりに100万ルピーを支援金として支給する。その他、指定カーストに対する救済制度に3,675億ルピー、医療保険関連に1,216億ルピー、年金に1,200億ルピーがあてがわれる予定だ。

一方、歳入総額は2022年度(2022年4月~2023年3月、修正値)比22%増の2兆8,967億ルピー。歳出入差は488億ルピーの歳入黒字となり、最終的な経常赤字は前年度(修正値)比10%減の3,823億ルピーだった。歳入の増加要因としては、消費市場の拡大に伴う物品・サービス税(GST)の税収増と印紙税の引き上げが挙げられる。また、インテリジェンスチームが、商業税務部門(Commercial Taxes Department)に設立されたことも脱税の防止と課税の改善につながった。

ハリッシュ・ラオ財務相は、インド国内でテランガナ州が占めるGDP割合は2014/2015年度の4.1%から2020/2021年度には4.89%まで伸びたとコメントした。さらに、テランガナ州の1人当たりの所得に関しても、2013/2014年度の11万2,000ルピーから2022/2023年度には31万7,000ルピーに増加したと説明した。

(大野真奈)

(インド)

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