2022年のドバイのCPI上昇率は4.7%

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2023年02月13日

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ統計センターの発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、ドバイ首長国の2022年12月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同期比5.18%だった。また、2022年の年間を通した上昇率は前年比4.67%となった。マイナス2.17%PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(注)とデフレ傾向だった2021年から、インフレに大きく振れた格好だ。

年間の上昇率を分野別にみると、全体に占める寄与度がそれぞれ約1割を占める「交通」が前年比21.87%、「食品・飲料」が6.66%と高く、居住者の生活への影響に直結する。

CPI上昇率を月ごとにみると、年初から上半期を通じて加速し(2022年8月2日記事参照)、最も高くなったのは7月(7.10%)だった。そこから10月までは減速傾向となったが、年末にかけて再び上昇傾向に転じた。

上昇の主たる要因としてみられるのが原油価格だ。食料やコモディティーなどの多くを輸入に頼るUAEは、国際物流価格の影響を直ちに受けるため、燃油代が輸入品の価格に跳ね返る。また、政府が原油の国際価格の動きを踏まえて月ごとに設定するガソリンの国内公定価格についても、原油価格と連動する。原油価格、UAEのガソリンの公定価格、ドバイのCPI上昇率はおおむね連動して変動しており、原油価格の動向が国内居住者の足元の生活にも如実に影響していることがわかる(添付資料図参照)。

(注)2022年の統計は基準年を2021年としているのに対し、2021年の統計は基準年を2014年としているため、単純比較は難しい。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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