韓国、屋内でのマスク着用義務を勧告に緩和

(韓国)

中国北アジア課

2023年02月01日

韓国の疫病管理庁は1月20日、新型コロナウイルス対策で実施してきた屋内でのマスク着用義務を同月30日から「勧告」にし、第1段階の調整案を実施すると発表した(2022年12月27日記事参照)。

同庁は緩和の条件として調整案で定めていた(1)患者発生の安定化、(2)重症者数・死者数減少、(3)安定的な医療態勢の確保の3つの評価指標が緩和基準を達成し、(4)ハイリスク群の免疫の獲得も、ワクチンの追加接種率などの指標で1月13日に基準値に達成したと述べた。また、第7波の流行のピーク越えや、海外からの渡航者の感染状況などを踏まえて、今回の措置を行ったとしている。なお、中国からの入国者に対しては、短期入国ビザの発給制限期間を延長した(2023年1月31日記事参照)。

室内でのマスク着用義務は30日に解除され、マスク着用は自発的に行うよう勧告されたが、感染に脆弱(ぜいじゃく)な施設や、医療機関、薬局、公共交通機関内でのマスク着用義務は継続している。

中央災難安全対策本部は、マスク着用による感染病対策の効果は高く、必要時には必ず着用し、防疫措置を徹底した生活を送るよう強調している。

韓国の「聯合ニュース」(1月30日)は、マスクを外したくても周りがつけているため外せないという声も上がっていることから、今回の措置が浸透するには時間がかかるだろうと予測している。

(益森有祐実)

(韓国)

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