ジェトロ、メゾン・エ・オブジェで日本企業45社の出展を支援

(フランス、欧州、日本)

海外市場開拓課

2023年02月22日

ジェトロは、11923日にパリ・ノールビルパント見本市会場で開催された欧州最大級のインテリアデザイン見本市「メゾン・エ・オブジェ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます・パリ20231月展」(主催:SAFI)で、3年ぶりに日本企業45社のブース出展を支援した。「インテリア界のパリコレ」ともいわれる同見本市は25年以上に及ぶ歴史を有しており、出展スペースの確保が難しいことでも有名だ。

20231月展のテーマは「テイク・ケア!(TAKE CARE!)」。自分・他者・地球・伝統的スキルの「ケア」にフォーカスが当てられた。休憩用にユニークなラウンジチェアや卓球台が設置されるなど、洗練された空間が設けられ、出展者とバイヤー双方の交流を促進する工夫が見られた。

写真 見本市会場の外観(ジェトロ撮影)

見本市会場の外観(ジェトロ撮影)

写真 見本市会場内に設置されたユニークな卓球台(ジェトロ撮影)

見本市会場内に設置されたユニークな卓球台(ジェトロ撮影)

メゾン・エ・オブジェの重要性を再確認

会期初日から大規模な公共交通機関のストライキが実施されたにもかかわらず、来場者は 144カ国から67,429人(うちフランス国外から29,942人)に達し、新型コロナウイルス禍からの復活を印象付けた。主催者は「この分野のブランドやバイヤー、プレスクリプターの中で、この見本市が極めて重要な位置づけとなっていることをあらためて裏付けた」とコメントしている。ジェトロを通じて出展した45社も、会期5日間で合計3,583件の商談を実施するなど、1社当たりの平均商談件数は新型コロナ前の水準に戻った。

写真 見本市会場内の様子(ジェトロ撮影)

見本市会場内の様子(ジェトロ撮影)

経験者から海外見本市初心者まで、幅広いフェーズを支援

主催者によると、出展総ブランド数は60カ国から2,337ブランド(うちフランス国外から1,341ブランド)だった。ジェトロは日本から出展した69社・団体のうち、45社(うち新規出展企業は24社、輸出未経験企業は11社)の出展について、各種専門家による個別コンサルテーションなども組み合わせてサポートした(2022年12月09日記事参照)。従来は単独で出展していたものの、今回はジェトロを通じて初出展した企業からは「バイヤー目線で分かりやすい価格表の作成・リバイスができ、非常に参考になった」との声が寄せられた。また、ジェトロが提供したパリ市内のセレクトショップなどの小売店リストを基に、前もってフランスに来て、事前の営業活動に役立てる新規出展企業の姿も見られた。

新セクターの開設

主催者は2023年9月展以降、「ウェルビーイング」に特化した新たなセクターを立ち上げることを公表しており、使用ホールやセクター構成の変更が想定される。主催者が欧州市場の新たなニーズを読み解いていくように、ジェトロも引き続き、市場・見本市の最新トレンド情報収集と、現地商取引の変化や各企業の海外展開フェーズに即した支援を行っていく。

(降籏正志)

(フランス、欧州、日本)

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