2022年の貿易額、2年連続で過去最高を更新

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年01月31日

インドネシア中央統計庁(BPS)が2023年1月16日に発表した輸出入のデータによると、2022年通年の輸出入額は2年連続で過去最高を更新した。輸出額は前年比26.07%増の2,919億7,940万ドル、輸入額は21.07%増の2,375億2,380万ドルとなった。貿易収支は、53.74%増の544億5,560万ドルの貿易黒字だった。

12月単月の輸出額は前月比1.10%減の238億2,810万ドル、輸入額は5.16%増の199億3,980万ドルとなった。12月の輸出の内訳をみると、前月比で石油・ガスが32.45%増加し、非石油・ガスが2.73%減少した(添付資料表参照)。輸出全体の9割超を占める非石油・ガスの内訳をみると、鉱物性燃料が9.44%減の46億3,680万ドル、動植物性油脂が9.47%減の26億2,420万ドル、電気機器が4.56%増の12億6,670万ドルと続いた。

また、2022年通年の実績をみると、鉱物性燃料の輸出は約7割増加した。BPSによると、ロシアのウクライナ侵攻の影響によるエネルギー危機およびサプライチェーンの混乱で、EU加盟国から石炭の需要が増大したことが要因とされている(「Katadata」2023年1月19日)。

12月単月の輸入では、前月比で石油・ガスが14.15%増加、非石油・ガスが3.60%増加した。

12月の非石油・ガスの相手国別の輸出額は、中国が57億8,590万ドル(前月比7.89%減)、日本20億7,690万ドル(9.36%増)、米国20億6,020万ドル(1.98%減)、となった。相手国別の輸入額は、中国が前月比2.25%減の57億6,870万ドル、日本15億160万ドル(4.30%増)、オーストラリア8億6,530億ドル(11.72%増)と続いた。

財務省財政政策庁(BKF)のフェブリオ・カチャリブ長官は「2022年のインドネシアの貿易収支は、過去最高の黒字を記録した。輸出実績は全体として順調に伸び、2022年の経済成長を支えた。一方で政府は、主要貿易相手国である米国、中国、EU、日本における製造業の購買担当者景気指数(PMI)が低下していることに伴う輸出需要の低下リスクを認識している」と述べた(「リパブリカ」2023年1月18日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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