2022年のMENAのスタートアップ投資は10%増の31億ドル

(中東)

中東アフリカ課

2023年01月26日

マグニット(Magnitt)が1月に公表した「2022MENA地域ベンチャー投資レポート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、中東・北アフリカ(MENA)地域のスタートアップ向け投資の総額は前年比で約10%増加の約31億ドルで過去最高となった。新興国でのスタートアップ向け投資は減少となったところ、MENA地域では増加を維持したかたちだ。

MENA地域におけるスタートアップへの投資件数は、前年比8%減の627件となったが、2021年に次ぐ過去2番目に多い件数となった。件数が少なくなった一方で、1億ドル超えの大型投資が7回あり、総額の約32%を占めた。

また、マグニットがシュアアキャピタル(SHUAA Capital)の協力により、1月に公表した「2022MENAベンチャーデットに関するレポート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、MENA地域のスタートアップにおいて、ベンチャーデット(資本と負債の両方の性質の金融商品)による資金調達は、2021年以降に増えた。2020年に4件で約1,500万ドルだったところ、2021年は10件で約26,600万ドル、2022年は18件で約26,000万ドルとなった。分野では、フィンテック、運輸物流、アグリテック、Eコマースなどが中心だ。国別では、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ヨルダンが多かった。

(井澤壌士)

(中東)

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