2022年の消費者物価上昇率は13.12%、食料品価格が大幅上昇

(コロンビア)

ボゴタ発

2023年01月06日

コロンビア国家統計庁(DANE)の1月5日の発表によると、2022年通年の消費者物価上昇率は前年比13.12%だった。過去1年間の上昇率が13%を超えたのは1999年3月以来となる。分野別にみると、上昇率が最も大きかったのは食料・非アルコール飲料で27.81%だった。続いてレストラン、ホテル(18.54%)、家具、一般日用品(18.25%)となっている。なお、2022年12月の月間上昇率は前月比1.26%と、8カ月ぶりに1%を超える結果になった。

年間で上昇率が大きかった品目を上位から順番にみると、ニャメ芋などの根菜類(109.84%)、タマネギ(106.81%)、ユカ芋(88.08%)、バナナ(64.12%)、コメ(54.05%)、コーヒー(52.69%)などコロンビア人の食生活を直撃する農産品が並んだ。輸入資材や肥料などの高騰のほか、年間を通し長雨が続いたことが多くの食料価格に影響している。

全国産業連盟(ANDI)のブルース・マクマスター会長は、このような結果について「憂慮すべきこと。特に脆弱(ぜいじゃく)世帯に影響が大きい」とコメント。2022年12月19日に中央銀行が政策金利を12.0%まで引き上げたことや2023年のGDP成長率が0.5~1.0%と低成長が予想されていることにも触れ、「利上げは金融政策の正しい方法なのか」と自身のSNS上で疑問を呈している。一方、2022年末に2023年の最低賃金が消費者物価上昇率を上回る前年比16%増で決定されたことについては歓迎した。

(豊田哲也)

(コロンビア)

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