ウズベキスタンとシンガポール、経済交流拡大へ

(ウズベキスタン、シンガポール)

タシケント発

2023年01月23日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は1月17日、シンガポールを初めて公式訪問し、ハリマ・ヤコブ大統領、リー・シェンロン首相と会談した(ウズベキスタン大統領府ウェブサイト1月17日)。

会談の結果、交通、教育、医療、公務員研修などの分野で8つの文書が交換された。特に、ウズベキスタン運輸省とシンガポール運輸省の間で締結された合意書では、空港の整備、公共交通のデジタル化、ウズベキスタンでの運輸・物流センターの建設、ウズベキスタンの運輸専門家の研修などが盛り込まれた(ウズベキスタン運輸省ウェブサイト1月16日)。

ミルジヨエフ大統領は、ウズベキスタンの国有企業の民営化にシンガポール企業が参画することを要請した。これに関連してウズベキスタン国家資産管理庁は、ウズベキスタンの窒素肥料メーカー大手であるフェルガナアゾトの株式のうち国が保有する99.02%をシンガポール資本のインドラマに1億4,000万ドルで売却し、さらに同社が1億ドルを生産設備の近代化のため投資することで合意したと発表した。今後ウズベキスタンでは、窒素肥料の原料となる天然ガスの供給確保と化学製品販売の自由化に向けた法改正が実施される予定で、その後に株式譲渡契約締結が完了する見通し。インドラマは、ウズベキスタンで肥料分野、繊維分野などで幅広く事業を展開している(「Gazeta.uz」1月18日)。

また、ミルジヨエフ氏の公式訪問前日の1月16日に開催されたウズベキスタン・シンガポール・ビジネスフォーラムでは、化学、エネルギー、繊維産業、工業団地、インフラプロジェクト、食品製造、建設、医薬品、健康、教育などの分野で、総額50億ドル相当22件の協定が締結されたと報告されている(ウズベキスタン政府ウェブサイト1月18日)。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン、シンガポール)

ビジネス短信 d879dd15e3351e5c