サウジアラムコ、米テキサス州の企業買収、アラムコ・トレーディング・アメリカズを設立

(米国、サウジアラビア)

ヒューストン発

2023年01月19日

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは118日、世界有数の商品取引会社のアラムコ・トレーディング・カンパニー(ATC)が米国の石油精製会社モティバ・エンタープライズ(本社:テキサス州ヒューストン)のトレーディング部門のモティバ・トレーディングを買収し、アラムコ・トレーディング・アメリカズ(ATA本社:テキサス州ヒューストン)を設立したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

今回の買収により、ATAはモティバ・エンタープライズの唯一の商品取引企業となる。モティバ・エンタープライズは、日量63万バレルの原油精製能力を持つ北米最大の製油所を所有し、石油関連製品を生産することになるという。 ATAATCの地域拠点として、米州でのトレーディング事業を拡大し、新たなビジネスチャンスの獲得と既存顧客基盤の拡充を図るとしている。また、ATCATAの設立により、石油関連製品を安定的に顧客に提供し、世界規模でそのバリューチェーンを大幅に強化する方針だ。

ATCのモハメド・アル・ムルヒム社長兼最高経営責任者(CEO)は「モティバ・トレーディングの買収とATAの設立は、地理的拡大と事業規模の拡大を目指すとともに、製品の柔軟性とオプション性をさらに強化するわれわれの野心的なグローバル成長戦略の実行に向けた大きな一歩となる」と述べた。

サウジアラムコの米テキサス州での最近の取り組み事例として、20229月に米石油サービス大手のシュルンベルジェ(本社:テキサス州ヒューストン)と、産業界の脱炭素化を支援するデジタル・プラットフォームを共同で開発する計画を発表した(2022年9月27日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国、サウジアラビア)

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