広州市、2023年のGRP成長率目標を6%以上に設定

(中国)

広州発

2023年01月13日

中国・広州市の郭永航市長は1月7日、同市第16回人民代表大会第3次会議における「政府活動報告(以下、報告)」において、2023年の域内総生産(GRP)成長率の目標値を前年比6%以上とすると表明した。

同報告では、2022年の活動を振り返るとともに2023年の活動計画について提言している。2022年の活動の振り返りでは、郭市長は「広州南沙における広東省・香港・マカオ間の全面的な協力を深化する総方案」(2022年7月5日記事参照)に触れ、南沙区が広東・香港・マカオグレーターベイエリアの発展の牽引役になることへの期待を述べた。また、企業に対し実施した新たな減税措置および税還付措置の適用額が累計1,000億元(約1兆9,000億円、1元=約19円)程度に達したことなど成果を強調した。そのほか、工業生産については、自動車の生産台数が4年連続で全国1位となったことや、ハイテク製造業の工業生産増加額(付加価値ベース)が前年比10%増と2桁の伸びを達成したことが示された。

2023年の活動計画では、計10項目の目標を打ち出している。具体的には、上述のGRP成長率(前年比6.0%以上)のほか、社会全体のGRPに占める研究開発費の割合を3.2%以上とし、消費者物価上昇率を3%程度にコントロールするなどが盛り込まれている。また、投資については、市の重点プロジェクト800項目を策定し、同プロジェクトの年間投資計画額を3,785億元として、年間総投資額1兆元の突破を目指すとした。このほか、南沙区を起点とした改革開放の推進や全面的な農村振興、住民の生活の質の向上などに関する目標も提示している。

(田中琳大郎)

(中国)

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