2022年の自動車販売台数は2年連続で増加、新エネ車は680万台突破

(中国)

上海発

2023年01月16日

中国自動車工業協会(CAAM)が1月12日に発表した2022年の自動車販売台数は前年比2.1%増の2,686万4,000台、生産台数は3.4%増の2,702万1,000台だった。販売台数と生産台数はともに2年連続で増加した。なお、CAAMによると中国は14年連続で世界最大の自動車市場を維持したという。通年の販売および生産台数は増加したが、月別にみると12月の販売台数は前年同月比8.4%減の255万6,000台、生産台数は18.2%減の238万3,000台と、全国的な新型コロナウイルスまん延などの影響より11月から2カ月連続の減少となった(2022年12月16日記事参照)

販売台数の内訳は、乗用車が前年比9.5%増の2,356万3,000台、商用車が31.2%減の330万台だった。新エネルギー車は93.4%増の688万7,000台となり、販売台数全体に占める割合は25.6%に達した。CAAMによると、中国の新エネルギー車販売は8年連続で世界1位を記録したという。

2022年の自動車輸出台数は、外国企業の供給不足や中国企業の競争力上昇などより、前年比54.4%増の311万1,000台となった。2021年に200万台を突破し、2022年8月から単月30万台を超えている。2022年1~11月の輸出台数ベースでは、メキシコ向けが前年同期比2.6倍の21万9,000台で最大、続いてサウジアラビア(20万5,000台)、チリ(20万1,000台)の順となっている。新エネルギー車に限ると、輸出先上位3カ国はベルギー、英国、フィリピンだった。

2022年の自動車市場について、CAAMは「新型コロナウイルスのまん延、半導体の供給不足、パワーバッテリーの原材料価格の高止まりなどの悪化要因があったものの、車両取得税の減額などの政策が販売を支えた」と説明した。また、2023年の自動車市場の見通しについては、政府が内需拡大戦略を引き続き実施するなど経済回復を後押ししているほか、半導体の供給不足も改善されることから、自動車市場は通年で前年比3%前後拡大するとの見方を示した。

なお、新エネルギー車については、業界団体の乗用車市場信息聯席会(CPCA)が1月10日、2023年の新エネルギー乗用車の販売台数は850万台、乗用車販売台数(2,350万台)に占める新エネルギー乗用車の割合は36%に達する見通を示した。

(劉元森)

(中国)

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