米アップル、2026年に「アップルカー」発売へ、メディア報道

(米国)

サンフランシスコ発

2022年12月15日

米国アップルが2026年に一部自動運転機能を持つ電気自動車(EV)を発売すると、12月6~7日に複数のメディアが報じた。同社は当初、ハンドルがなく座席が向かい合った内装で、自動化レベル5(注1)を搭載した自動運転車両(AV)を2025年に発売予定だったが、同計画は頓挫していた(インサイドEVs2021年11月20日、2022年12月7日)。

同社が2026年に発売予定のAVは、ハンドルやペダルを備えた従来型の車両と同じ設計で、完全自律走行は高速道路に限られるとみられる。価格は当初12万ドル以上になる予定だったが、今のところ10万ドル以下になるよう計画されている(アップルインサイダー2022年12月6日)。同じ価格帯のEVには、テスラ「モデルS」(10万4,990ドルから)やメルセデスベンツEQS(10万4,400ドルから)などがある。

昨今、より手頃な価格のEVが各メーカーから発売されている。カリフォルニア州において、テスラの各モデルに次いで売れているフォード「マスタング・マッハE」(2023年式)は4万6,895ドルから、現代自動車「アイオニック5」(2023年式)は4万1,450ドルからとなっている。

米国では2022年12月現在、一般消費者向けの完全自律走行車両は販売されていない。クルーズやウェイモ、モーショナルによって開発された自動化レベル4(注2)を搭載した車両が配車サービスに用いられている(2022年6月7日記事2022年10月13日記事2022年12月1日記事参照)。

(注1)レベル5は、自動運転でどこでも、どのような状況下でも走行が可能なレベル。

(注2)レベル4は、セーフティードライバーの同乗を必要としないが、自動運転可能な環境や地域に制限がある。

(田中三保子)

(米国)

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