米ウーバー、無人の自動運転配車サービスに再度参入へ、モーショナルと協業

(米国)

サンフランシスコ発

2022年10月13日

米国のウーバーテクノロジーズ(本社:カリフォルニア州サンフランシスコ)と自動運転技術を開発するモーショナル(本社:マサチューセッツ州ボストン)は106日、今後10年間にわたり複数の都市で、無人の自動運転車両(AV)による配車サービスとデリバリーサービスを展開する商業契約を結んだと発表した。

ウーバーとモーショナルは20225月から、ロサンゼルス近郊でフードデリバリーのパイロットプログラムを実施している(2022年5月24日記事参照)。ウーバーは、AV部門のアドバンスド・テクノロジーズ・グループを202012月にAV技術スタートアップのオーロラに売却したが、モーショナルと協業することで、AVによる配車サービス市場に参入し直すかたちとなる。このサービスでは、モーショナルのAV技術を搭載した現代自動車の電気自動車(EV)「アイオニック5」を使用する。両社は2022年内に初走行を開始する予定で、展開する都市は今後発表するとしている。

AVによる走行について、カリフォルニア州では、同州運輸局(DMV)の各種許認可の取得が必要となる。モーショナルは現時点で、ドライバーが乗車する試験走行の許可しか取得していない。そのため、今回のサービスが仮に同州で提供開始となった場合、料金は発生せず、ドライバーの同乗が予想される。なお、同社はウーバーと競合するリフトとも協業しており、2023年からネバダ州ラスベガスで完全AVによる配車サービスを開始する予定だ(2021年11月15日記事参照)。

(田中三保子)

(米国)

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