10~11月の米天然ガス日量平均生産量、過去最高を更新、エネルギー情報局

(米国)

ヒューストン発

2022年12月13日

米国エネルギー情報局(EIA)は12月9日、10~11月の米国の天然ガス生産量は日量平均1,000億立方フィートを超え、新型コロナウイルス禍前の2019年月別の実績を上回り、過去最高を更新したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

2022年の天然ガス生産量は日量平均980億立方フィートとし、米国の年間記録を更新すると予想している。2023年の生産量はわずかに増加し、前年比2%増の日量平均1,000億~1,010億立方フィートとしている。なお、EIAは2021年の天然ガス生産量は日量平均946億立方フィートで、過去最高を更新したと発表している(2022年10月13日記事参照)。

2022年の天然ガス生産量の伸びは、テキサス州とルイジアナ州にまたがるヘインズビル盆地や、テキサス州とニューメキシコ州にまたがるパーミアン盆地での掘削活動の増加によってもたらされたとしている。この両盆地の最近のパイプライン・インフラ拡張が生産量の増加を促進したという。

2022年12月から2023年3月までの米国の天然ガス生産量については、日量平均約1,000億立方フィートと、11月から約5億立方フィート減少すると予測している。

2023年後半には、開発事業者がパイプラインのインフラ拡張プロジェクトを予定しており(2022年8月5日記事参照)、天然ガスの生産量の増加に寄与するとしている。

2022年に入ってからは、ロシアによるウクライナ侵攻を契機に、ロシアへのエネルギー依存を減らすため、EUを中心に米国の天然ガス確保に向けた動きが加速した影響から、2022年上半期(1~6月)には米国が世界最大の液化天然ガス(LNG)輸出国になった(2022年7月26日記事参照)。ただし、テキサス州のLNG輸出拠点のフリーポートLNGの火災事故の影響を受け、2022年下半期のLNG輸出量は減少すると見込んでいる(2022年7月14日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

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