ケララ州で国際テクノロジー会合を対面開催

(インド)

チェンナイ発

2022年12月28日

インド南部のケララ州ティルバナンタプラムで1215日から16日にかけて「ハドル・グローバル(Huddle Global)2022外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催された。ハドル・グローバルは、多くのスタートアップ企業が参加する国際テクノロジー会合で、毎年開催されている。今回は新型コロナウイルス感染拡大後初の対面開催となった。会合にはピナライ・ビジャヤン州首相をはじめ、ケララ州政府の幹部が出席し、多くのスタートアップ企業が参加して合計5,000人以上だった。人工知能(AI)、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、ブロックチェーン、フィンテック、生命科学(ライフサイエンス)などの分野に焦点が当たった。

ビジャヤン州首相は、ケララ州はインドのスタートアップエコシステムの最先端で、15,000社のスタートアップ企業の誘致と20万人の雇用創出を目指していると述べた。

写真 ピナライ・ビジャヤン・ケララ州首相をはじめ、同州政府幹部が出席(ジェトロ撮影)

ピナライ・ビジャヤン・ケララ州首相をはじめ、同州政府幹部が出席(ジェトロ撮影)

K.M.アブラハム首席次官は、インドのスタートアップ企業は2016年に471社だったが、現在72,000社まで増加したと述べた。ケララ州でもケララ・スタートアップ・ミッション外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますKSUM、注1)が組織されており、4,000のスタートアップ企業を支援しているほか、40のインキュベーションセンターを設立し、100万スクエアーフィートのインフラ整備を行っているという。

そのほか、世界最長のIT回廊形成を目指し、同州を南北に走る国道沿い100キロを4つのゾーンに分けて、集中的に開発する計画も明らかにされた。ライフサイエンス団地も入居可能となっており、さらに今後、医療機器関連の団地もオープン予定だという。また、センター・オブ・エクセレンス(CoE、注2)を有するデジタルサイエンス団地計画も承認され、大学・産業界・政府が共同で開発する予定だ。

(注1)ケララ州政府傘下のスタートアップ促進機関。

(注2)優れた人材やノウハウなどを集約し、企業の横断的活動を州政府主導で推進する組織。

(浜崎翔太、ビラバブ・ビーラ)

(インド)

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