ASEAN最大級の工作機械系見本市「METALEX2022」、3年ぶりにリアル出展

(タイ)

海外市場開拓課

2022年12月01日

ジェトロは、タイのバンコクで111619日に開催されたASEAN最大級の工作機械見本市・金属加工関連見本市「METALEX 2022」に3年ぶりにパビリオンを設置した。主催者発表によると、来場者数は約86,000人以上に達した。新型コロナ禍前に開催された2019年の来場者数は約10万人だったことから、新型コロナウイルス感染拡大前の状態に戻りつつある。

同見本市の主催者日本エージェントである、アクト・インターナショナルの浜岡由季氏は「最盛期だった2019年と比べると、日本をはじめタイ国外からの出展が大幅に減り、 ゼロコロナ政策の影響で中国企業の出展社数が減ったこともあり、開催規模は縮小した。だが、新型コロナ禍の際に開催された2020年と比べると規模は格段に大きくなり、APEC開催時期と重なったタイミングにもかかわらず、タイ国内在住者を中心に、多くの人が来場し、確実に人出は戻ってきていると感じる」とコメントした。また、「会場内でのマスク着用の徹底を呼びかけ、アルコール消毒液の設置、飲食店でのスプーンやフォークなどを個包装で配布、会場内2カ所の救護室の設置など、感染対策にも十分考慮した上での開催」と感染対策の徹底ぶりにも触れた。

写真 METALEX会場内の様子(ジェトロ撮影)

METALEX会場内の様子(ジェトロ撮影)

ジェトロ・パビリオンには、生産設備や製造装置、機械部品、検査装置、機械工具などを中心に、10都道府県から18社が、タイをはじめASEAN地域への新規市場開拓と販売拡大を目指して参加した。出展企業からは、「具体的な商談が複数あり、今後に結びつきそうな成果があった」「販路拡大に向けて今回のMETALEXが良いきっかけとなった」と商談状況に満足する声が多く聞かれた。

写真 来場者でにぎわうジェトロ・パビリオン(ジェトロ撮影)

来場者でにぎわうジェトロ・パビリオン(ジェトロ撮影)

タイ政府は2015年から、20年間の長期ビジョンとして、産業高度化、高付加価値化を図るための「タイランド4.0政策」、そして2021年に導入した「BCG経済モデル」の推進に取り組んでいるが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、製造現場では、人手不足の課題が顕在化している。その中で、ジェトロ・パビリオンに出展した日本企業は「自動化」「生産効率化」、さらには「省エネ」といったタイの製造現場が抱える課題の解決に資する技術・製品をアピール。このため、4日間を通じて、人の往来が絶えず、盛況のうちの閉幕となった。

(長田悠作、飯塚南)

(タイ)

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