豪ウッドサイド、米オクラホマ州内の水素製造施設の液化装置をフランスのエア・リキードに発注

(米国、オーストラリア、フランス)

ヒューストン発

2022年12月21日

オーストラリアのエネルギー大手ウッドサイド・エナジー(本社:パース)は12月20日、同社が開発を手掛ける米国オクラホマ州の水素製造施設「H2OK」の水素液化装置をフランスの産業ガス大手エア・リキード(本社:パリ)に発注したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。この装置は、同施設で製造した水素の貯蔵や積み込み、顧客への輸送のため、水素を液化するもの。エア・リキードは日量30トンの液化装置2基の設計・製造を行うとしている。

ウッドサイドのメグ・オニール最高経営責任者(CEO)は「当社は米国における新エネルギー事業の発展を目指している。今回の液化装置の契約締結は、当社初のグローバルな水素製造施設となるH2OKプロジェクトを推進する上で、もう1つの重要なステップとなる」「当社の顧客は、水素やアンモニアといった低コストで低炭素なエネルギー源をますます求めている。H2OKプロジェクトにより、商用車や大型輸送車用の燃料として使用する水素を製造し、顧客が選択する脱炭素化の道筋を支援することが可能だ」と述べた。

ウッドサイドは2022年1月に、H2OKプロジェクトの基本設計に着手したと発表していた(2022年1月19日記事参照)。ウッドサイドによると、H2OKプロジェクトの予定地であるオクラホマ州アードモアのウエストポート工業団地は高速道路や大手輸送会社のサプライチェーン・インフラに近い立地にあり、また、水や再生可能エネルギーが豊富にあることから、水素製造に適した地域だとしている。ウッドサイドは、これらの資源を活用し、水素燃料電池を搭載した商用車や大型輸送車向けに液体水素を製造する予定だ。

(沖本憲司)

(米国、オーストラリア、フランス)

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