オランダの再エネ事業会社、西アフリカ最大級のバッテリー貯蔵プラントの建設計画を発表

(セネガル、オランダ、アフリカ)

アビジャン発

2022年12月06日

セネガルで風力発電事業を手掛けるオランダの再エネ事業会社ルケラ・パワーは1121日、西アフリカで最大規模となる容量40メガワット(MW/160メガワット時(MWh)のバッテリーエネルギー貯蔵プラントを建設する計画を発表した。同プラントは、首都ダカールから90キロに位置する、発電容量159MWのタイバ・ンジャエ風力発電所に隣接して設置される。

同社のクリス・アントノポウロス最高経営責任者(CEO)は、今回新たに建設するプラントについて、再生可能エネルギーで発電された電力をバッテリーに貯蔵し、需要のピーク時に貯蔵されたエネルギーを使用するピークシフトが可能だとして、電力供給の安定化に貢献するとしている。また、同社にとっては、バッテリー貯蔵システムによって、再エネを利用して製造するグリーン水素関連プロジェクトを見据えた事業拡大にもつながるとしている。

ルケラ・パワーは、再エネによる独立系発電事業者(IPP)のアフリカ最大手。アフリカ全体でバッテリー貯蔵プラントの展開を見込んでおり、今後4年間に40億~50億ドルを投資し、再エネによる発電能力を4倍に拡大することを目指している。特に、すでに風力発電事業を手掛ける南アフリカ共和国へのさらなる投資に関心を示している。同社はそのほか、南アとエジプトで合計約1ギガワット(GW)の発電容量を保有しているが、近くガーナでも150MWの風力発電所の建設を計画している。

(渡辺久美子)

(セネガル、オランダ、アフリカ)

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