工業省による食品用プラ製器具の工業規格義務化の詳細明らかに

(タイ)

バンコク発

2022年12月08日

タイ工業省工業規格局(TISI)は、2023年1月3日から施行する食品用プラスチック器具と電子レンジ用プラスチック食品容器の工業規格(TIS)義務化(2022年10月6日記事参照)に向けた事前準備の説明会を11月30日に開催した。当初は対面式の説明会を予定していたが、ハイブリッド形式に変更し、約800人が参加した(2022年11月16日記事参照)。

説明会では、公表しているTIS655 Part1-3とTIS2493 Part1・2の説明や、電子ライセンスの取得方法、TIS取得後のフォローアップとモニタリング方法などの説明、質疑応答が行われた。説明会で新たに明らかになったポイントとしては、TISの強制認証マークを取得する際の工場監査について、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001を取得している工場は同規格の適合証明書をもって監査に代用できることが明らかになった。

質疑応答では、参加者からTISIへさまざまな質問が寄せられた。例えば「2023年1月3日開始のTIS義務化に移行期間はないのか」という問いについて、「ない」との回答だった。「TIS対象商品に刻印するマークをステッカーで対応できるか」との問いには、「一時的に対応可」(注)との回答だった。

また、「該当製品の工場審査や製品審査を受けるための登録機関数が不十分」という意見に対して、TISIは「登録機関を今後増やしていく予定」と回答。製品がTIS義務化の対象となるかどうかの確認については、TISIにサンプル写真をメール(importinfo3g4@tisi.mail.go.th)で送付し、確認依頼することを推奨した。TIS義務化の対象製品確認については後日、投稿可能なE-scopeオンラインフォームを提供する予定。その他、該当TIS製品を1月3日直前に輸入する対象者には、通関手続きでインボイスやB/L、在庫報告書などを証憑(しょうひょう)として提示することを推奨した。

同セミナー内容は、TISIがアップロードしたYouTube外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(タイ語)から確認できるほか、配布資料はジェトロのウェブサイト(ページ最下部参照)からダウンロードできる。

(注)説明会で具体的な期間の言及がなかったため、TISI職員に電話で後日ヒアリングしたところ、1年程度との回答があったが、公的文書による正式な回答ではない。

(宮口莉央、デゥアンパニッチ・チュティマ)

(タイ)

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