第3四半期のGDP成長率は前期比0.2%、国内景気が成長を下支え

(スイス)

ジュネーブ発

2022年12月12日

スイス連邦経済省経済事務局(SECO)は1129日、2022年第3四半期(79月)の実質GDP成長率を前期比0.2季節調整済みと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表1参照)。産業部門は世界の景気情勢の影響を受けて減速したが、サービス部門は全体的に緩やかに伸び、堅調な国内経済が成長を下支えした。

3四半期のGDP成長率を需要項目別にみると、インフレ圧力が高まる中、個人消費支出が前期比0.7%増と堅調に伸びた。供給制約の緩和による自動車投資の急増やIT関連投資の増加を受けて、設備投資も2.1%増と力強く伸び、内需(0.6%増)の成長に寄与した。建設投資は2.0%減となったが、財貨の輸入は3.0%増と伸びた。

産業別では、宿泊・飲食サービス業がインバウンド旅行客の増加を背景に前期比2.8%増と好調を維持した(添付資料表2参照)。卸売・小売業(2.3%増)、保健衛生・社会事業(0.7%増)、ビジネス関連サービス業(0.6%増)も堅調な成長をみせ、サービス部門でマイナス成長となったのは金融・保険業(2.1%減)のみだった。製造業は0.2%減とわずかに減少した。化学・医療品分野は2四半期にわたるマイナス成長を経てプラスに転じたが、他の製造部門は厳しい国際情勢の影響を受けて減速し、機械と金属の輸出なども減少したが、財貨の輸出(7.8%増)は中継貿易の増加により急伸した。

(竹原ベナルディス真紀子)

(スイス)

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