日本最大の環境総合展「エコプロ2022」開催

(日本)

国際経済課

2022年12月12日

環境系で国内最大規模の総合展示会「エコプロ2022」が東京ビッグサイトで1279日に開催された。1999年から開かれている同展示会は24回目を迎え、環境問題をはじめ、社会課題の解決を図るためのさまざまな情報を発信する「SDGs Week EXPO」の中核展示会の1つと位置付けられた。3日間で61,541人来場した(主催者発表値)。

エコプロ2022では、各社が環境、特に脱炭素に貢献する素材や製品、サービスを展示した。日本CCS調査は北海道苫小牧市におけるCCSCarbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素(CO2)回収・貯留〕実証プロジェクトの進捗状況について、約30万トンのCO2の圧入、貯留を安全に行えることを検証したと報告した。

環境省のブースでは、同省が実施する関連事業が報告された。特に参加者の目を引いたのは、植物由来の次世代新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」を活用して、木から作った未来の車の展示だ。この車は環境省のプロジェクト「NCV(ナノセルロース自動車)プロジェクト」で2019年に完成したものだが、国内市場規模が大きく、CO2削減効果が期待できる自動車(部品)分野でその本格活用が期待されている。

写真 環境省が展示したNCV(ナノセルロース自動車)(ジェトロ撮影)

環境省が展示したNCV(ナノセルロース自動車)(ジェトロ撮影)

エコプロは『省エネ』のオンライン展も開催されていたものの、リアル展の開催を評価する声も聞かれた。小水力発電機を国内外に販売する角野製作所(本社:岐阜県恵那市)の担当者は「当社の製品は展示会のブースに設置できるほどの小ささが魅力。オンラインでその良さを伝えることは難しく、リアル展が戻ってきてうれしい」と話した(注)。

(注)エコプロは2021年からリアル展を開催している。

(渡邉敬士)

(日本)

ビジネス短信 5bcbf4c0b19a99e6