イランとサウジアラビアの外相が会談
(イラン、サウジアラビア、イラク、ヨルダン)
テヘラン発
2022年12月26日
イランのホセイン・アミール・アアブドゥラヒヤーン外相は12月21日、ヨルダンの首都アンマンで開催された第2回バグダッド会議(注)に参加、会議と並行して、サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハーン外相と会談を行った〔12月21日付イスラーム共和国通信(IRNA)〕。
アアブドゥラヒヤーン外相はアンマンからの帰途、メディアに対し、「サウジアラビアがイランと通常の関係に戻る準備ができているのであれば、イランは歓迎する」と述べた(12月21日付IRNA)。
当地の報道では、中道といわれるテヘラン・タイムズやイラン学生通信(ISNA)は事実関係とともに、同外相の前向きなコメントを報じた。一方、保守派といわれるタスニム通信は両外相が会談を行ったという事実関係のみを伝えた。
同外相は、EUのジョセップ・ボレル・フォンテーリャス外務・安全保障政策上級代表、エンリケ・モラ欧州対外活動庁事務次長とも会談し、イラン核合意「包括的共同行動計画(JCPOA)」の再建について話し合いを行った。同外相は米国について、「偽善的な発言を繰り返している」として非難するとともに、「当事者が現実主義に戻りつつあると信じており、レッドラインが守られれば、イランは合意への最終の一歩を踏み出す準備ができている」と述べた(12月21日付IRNA)。
(注)正式名称は「協力とパートナーシップのためのバグダット会議」。イラクとその周辺国が参加し、イラクの安定や域内問題について話し合う会議。
(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)
(イラン、サウジアラビア、イラク、ヨルダン)
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