韓国カンボジアFTA、韓国インドネシアCEPAが発効

(韓国、カンボジア、インドネシア)

ソウル発

2022年12月01日

韓国産業通商資源部は1130日、韓国とカンボジアの自由貿易協定(FTA)が両国の国交樹立から25年周年を迎える121日に発効し、韓国とインドネシアの包括的経済連携協定(CEPA)が国交樹立から50周年を迎える202311日に発効すると発表した(2022年9月28日および2022年9月2日記事参照)。両協定のポイント(市場アクセス)は以下のとおり。

1.韓国カンボジアFTA(市場アクセス)

韓国側は全品目数の95.6%、カンボジア側は93.8%の関税を撤廃する(輸入額では、韓国側で95.7%、カンボジア側で72.2%)。カンボジアの自由化率は、既存の韓国ASEANFTAに比べ、品目数ベースで17.1ポイント、輸入額ベースで43.2ポイント上昇し、韓国の輸出の活性化に寄与すると評価した。特に、韓国の主力輸出品目である、貨物自動車(関税率:15%)、乗用車(35%)、建設重機(15%)などの関税が撤廃される。このほか、カンボジアは織物(7%)、韓国は衣類(5%)の関税を撤廃することで、繊維・衣類のサプライチェーンの強化につながるとしている。

また、農産品に関しては、カンボジア側がイチゴ・ブドウ(7%)などの生鮮果物や焼酎(15%)、ノリ(15%)などの関税を撤廃するため、韓国の主要農産品の輸出拡大の基盤を整えたと評価した。

2.韓国インドネシアCEPA(市場アクセス)

韓国側は全品目数の95.5%、インドネシア側は93.0%の関税を撤廃する(輸入額では、韓国側は97.3%、インドネシア側は97.0%)。インドネシアの自由化率は、既存の韓国ASEANFTAに比べ、品目数ベースで12.9ポイント、輸入額ベースで8.5ポイント上昇する(注)。特に、鉄鋼製品(515%)、自動車部品(スプリング:5%)など輸出金額が大きい韓国の主力商品や機械部品(ベアリング:5%)、精密化学製品(5%)、繊維(衣類:5%)などは、今回のCEPAにより初めて関税が撤廃される。

カンボジアFTAの協定文外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます韓国インドネシアCEPAの協定文外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、それぞれ「FTA強国コリア外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」のウェブサイトから参照可能。

(注)韓国ASEANFTAの自由化率は、韓国側が90.2%(品目数ベース)、93.6%(輸入額ベース)、インドネシア側が80.1%(品目数ベース)、88.5%(輸入額ベース)。

(当間正明)

(韓国、カンボジア、インドネシア)

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