第3四半期のGDPは前期比1.6%増、農業や製造業などが好調

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2022年12月27日

南アフリカ共和国統計局は126日、2022年第3四半期(79月)の実質GDP成長率(前期比、季節調整済み)を1.6%と発表した(添付資料表1参照)。同年第2四半期(46月)の実質GDPは洪水(2022415日記事参照)などの影響でマイナス成長だったが(2022926日記事参照)、当期の経済規模は新型コロナウイルス感染拡大以前の水準を上回る回復を見せた。

農林水産業は、作物などの生産量の増加などもあり、第2四半期のマイナス11.1%からプラス19.2%に転じた。製造業も、経済活動の活発化に伴い、第2四半期のマイナス5.7%からプラス1.5%に転じた。そのほか、運輸・倉庫・通信は3.7%と、4期連続のプラス成長を維持。金融・保険・不動産業・企業サービスも1.9%で、3期連続でプラス成長を維持した。

需要項目別では、民間最終消費支出を除く項目でプラス成長だった。特に財・サービスの輸出が4.2%となり、前期のマイナス成長から巻き返した(添付資料表2参照)。

南ア金融大手インベスティックのエコノミストは、第3四半期のGDP成長率に関して、南ア経済が高い回復力を見せたと評した。2022年通年の成長率見通しを1.9%から2.4%に上方修正した一方で、世界経済の低迷や電力不足、インフレ率や金利の上昇などによって、第4四半期(1012月)の経済成長は鈍化すると見ている。

(堀内千浪)

(南アフリカ共和国)

ビジネス短信 1954ac7844da5e7b