広州市で新型コロナの感染拡大続く、臨時病院の建設を加速

(中国)

広州発

2022年11月17日

中国広東省広州市で、新型コロナウイルス感染拡大が続いている。広東省衛生健康委員会の発表によると、広州市における1115日の新規感染者数は6,296人に上った(無症状感染者6,138人を含む、国内症例のみ)。

広州市政府が1115日に開いた記者会見において、広州市衛生健康委員会の張屹副主任は「14日の新規感染者の94.8%が海珠区に集中している」と言及。その他の行政区の感染状況について張副主任は、番禺区と茘湾区では感染増加スピードが低下しているとした一方で、天河区の感染動向は依然として安定しておらず、越秀区でも感染者が増加し始めたと説明した。また、張副主任は広州市における感染状況の全体像について、「複数の地域における感染の散発と局地的な感染拡大が同時に発生している」と指摘。また、「国内症例と輸入症例が入り交じり、社区(コミュニティー)での感染拡大リスクが続いていることから、防疫管理がより難しくなっている」との見方を示した。また、張副主任は同会見の中で、感染者数急増に伴い臨時病院の建設を加速していることも明らかにした。14日までに、主に無症状感染者の隔離観察を行う施設として、仮設病院6カ所を稼働させ計2万床余りのベッドを提供しているという。

1115日時点における広州市内の高リスク地域は計140カ所。7つの行政区(海珠区、茘湾区、白雲区、番禺区、花都区、南沙区、増城区)に分布しており、高リスク地域がない行政区は天河区、越秀区、黄埔区、从化区の4区のみとなっている。また、119日に発表された茘湾区、番禺区、海珠区に対する防疫措置(2022年11月11日記事参照)は各区における感染状況に応じて若干の変更がされたものの、大幅な変更はなく、1117日時点でも継続されている。一方、越秀区における防疫強化措置は、18日まで継続される予定。同区では、社区や企業、公共の場などへの出入りに際し24時間以内のPCR検査陰性証明の提示が求められている。

(汪涵芷)

(中国)

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