EC大手ブリブリが上場、約8兆ルピアを調達

(インドネシア)

ジャカルタ発

2022年11月21日

インドネシアの電子商取引(EC)サイト大手ブリブリドットコムを運営するグローバル・デジタル・ニアガ(GDN)が11月8日、インドネシア証券取引所(IDX)に上場した。新規株式公開(IPO)での調達額は約8兆ルピア(約720億円、1ルピア=約0.009円)で、2022年4月にIPOを実施したGoToグループに次いで年内2番目の規模となった。IPOの主幹事は民間証券会社BCAセクリタスと国営証券BRIダナレクサセクリタスが務めた。GDNの最高財務責任者(CFO)ヘンドリー氏は、IPOによる調達資金は債務の返済と事業の運転資金に充てるとしている(「アンタラ」10月18日)。

GDNはインドネシアの大手ジャルム・グループの子会社として2010年に設立。ブリブリのほか、オンラインチケット販売サイト「チケットドットコム」とスーパーマーケット「ランチ・マーケット」を運営している。インドネシアではブカラパック(2021年7月15日記事参照)、GoToグループ(2022年4月15日記事参照)が相次いで上場しているほか、シンガポールのシーが運営するショッピーなども売り上げを拡大しており、ネット通販大手の競争が激化している。

ブリブリの最高経営責任者(CEO)のクスモ・マルタント氏は「IDXに上場することで、全ての顧客にとって信頼できるライフスタイルプラットフォームになるというビジョンに近づいた。当社は今後、チケットドットコムとランチ・マーケットとのオムニチャネルエコシステムの強化に注力する」としている(「ブリタサトゥ」11月9日)。チケットドットコムCEOのジョージ・ヘンドラタ氏も「IPO後の顧客基盤の大幅な拡大とサービス品質の向上を期待している」と述べた(「ジャカルタ・グローブ」11月8日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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